天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「平和な国」日本の裏側 堤未果

 ネットで宣伝してくる経営科学出版の本。ここの本は、送料のみで買えますといううたい文句で、タイトルと値段でつい買って読んだら、それほどでもないなという経験をしているので、気を付けているのだが、堤未果さんの本だと言うので買ってしまった。

 確かに未果さんの本であるが、彼女が「ウォール街から見た世界」と言うテーマでどこかで講演した内容を、本にまとめたものらしい。

 アメリカの政治は、民主党共和党だと二大政党の政治、とうことになっているが、結局のところウォール街のお金に操られている。そしてそのアメリカの言いなりになっている日本も結局そうした金権政治を許している、というかそれに支配されている。

 だから社会の現象や出来事を見るにはその裏のお金の流れを見ることが大事だ、という趣旨の内容。

 日本の今の政権なんてアメリカの言いなりで、それでみんなが良ければいいじゃないか、と言う人がいるかもしれないが、これだけ格差、貧困が広がっているのにそれでいいじゃないかとは言えましぇんがな。

 ウォール街の誰かというと、中心的にはゴールドマンサックスという金融ブローカー。らしい。

 日本もいいようにやられてる。小泉時代郵政民営化。民営化による業務の効率化と言えば聞こえがいいが、結局のところ膨大な額の郵便貯金が狙われたのだった。郵便貯金は昔か多くの庶民が預けていて、定期預金とか定額預金という商品で多くのお金が蓄積されているが、お年寄りが預けたまま忘れるとか、亡くなってしまうとかでほぼ行きどころのないお金が蓄積されている。

 少し前、民営化前の定期預金は引き出さないと無効になるぞ、というお達しがあり、姉の預金を心配して知らせたものだったが、古いのはもう無いとのことだったが、そうかどうか分からない。

 顧客本位の金融機関なら、忘れられているかもしれない預金について預金者に案内を出すと思うのだが、郵便貯金はそうはしない。期限までに下ろさないと没収してしまう。大きな額だと思う。財政に貢献するか、米国のブローカーに再投資と言う名目で持ってゆかれるか。とにかく日本は言い金ずるなのだ。

 この種のことをここにいちいち書きだしてもきりがない。年金基金の運用の問題や、水が狙われていること。最近システムと運用がボロボロであることが分かってきたマイナンバーカードなんか完全にターゲットだ。健康保険が狙われている。

 マイナ返納運動が起きているらしいが、当然だろう。頭が悪くて精神が腐敗しているコウロギ食べる大臣なんかもアメリカ様のいうことだから無理やり健康保険証を無くそうとしているのかもしれない。

 さて、この本では結びのほうで、日本はもう夢も希望もないのかというとそうでもなく、日本の良さを守ろうと呼びかける。その一つが国民皆保険の健康保険だ。そして農協がいいとしている。本当か。堤さんはアメリカのことはそこにいて、実をもって体験しながら(911など)よく調べて指摘している。が、日本の農協がなんぼのもかどれだけ知っているのか。

 「おたがいさま」という精神で、助け合う点がいいという。実際そういう行動を農家の人たちはしていると思う。しかしそれをいいことに、国の推進してきた農業政策は、やはりアメリカの言いなりで、米国からの農産物の輸入を増やすために自給率を下げることをしてきている。そのことの推進役が農協の上部組織ではなかったか。農民をバカにしてないか。

 過疎化している我が従兄のいる部落も、高齢者の農家同士で色々助け合っている。自分はこれから近くに行って、その実態と農協がどう機能しているのか、足を引っ張っていないかよく見てみようと思う。農協やってる人もご近所の人で、いろいろ便宜を図ることもしているだろうが、体制としてそれでいいのか、コモンとして機能するにはどうしたらいいかなど考えられるいいなあと思っている。

 長野の家は、今の流れで行くと7月4日には買取契約をしてしまいそう。