旅の総括など
早いものでもう4月も終わり5月になる。旅行から帰ってひと月近くなるわけだ。正式に無職となって以来、この間何をしていたかというと、健康保険の切り替えや、ハローワークに出向くなど、そして主には病院通い。
旅行に出る前に行った検査結果が思わしくなく、再検査の上生体検査が必要というこになった。前立腺がんの疑いがあるという診断。近くの病院で検査日程を決めた時点で、町内の防災訓練で会社の先輩に会った。先輩はこの病気の先輩でもあった。私が行こうとする病院でなかなからちが明かず、別の病院のこの分野で評判がいいという先生のところに行って首尾よく治療ができたという経験の持ち主。10年前の話だが、その先生に行った方がいいという勧めに従って病院を変えることにした。
先達はあらまほしきことなり。こうなったら、当面は医師の診断に任せて治療をするしかない。退職と同時に発病するなんてなんと経済的にできている体だ。
今回の旅の目的は、蘭州で日本語教師ができないものかと、蘭州大学の日本語化の主任先生を紹介してもらい、食事までごちそうになり、いい感触をもらってきたのにこれでは赴任は無理というもの。日本でおとなしくしよう。
病院通いの他にやっているのは、断捨離。本格的にやる時期に来た。命が短いとなればなおのこと。処分すべきは本や書類と衣類だ。会社勤め用の衣類はもう不要。本も長年ため込んだコレクションが半端ではない。社会問題、中国関連情報、経済問題、憲法の関連、それにダニエルスティールのペーパーバック。その他小説の類。
手元に置かないと決めた作家の本から処分を始めたが、それではとても間に合わない。古臭くなったものはフックオフに持って行っても値がつかない。値段は問題ではなく、引き続き身近に置くのかどうか。その基準を定める必要がある、などと言っている片方で本が増えてくる。衣類や本は買うならその数以上に破棄することにしているが、そんなんじゃダメ。
あと1週間の命と言われれば、あっさりほとんど捨てられるのだが、病気は自分で治せるなどという、昔買った本まで出てくる始末。断捨離のむつかしさよ。
体の具合によっては、今回の旅は思い出になる記念すべき最後の旅になるかもしれない。はっきりするにはもうしばらくかかりそう。どちらにしても身辺整理はしておかなくては。