天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

ルンタ

ルンタってなんのことだろう、ルンタって。と思っていたら、チベットの絵馬みたいなものを言うのだった。

日本人監督池谷薫氏の映画で、チベット人で中国の弾圧に抵抗して焼身自殺をする人達がいることを題材にしているという前宣伝で見たくなった。ロードショウをシニア割引で1200円で見た。渋谷のイメージフォーラムという小ぶりの映画館。行ってみると前にも一度行った記憶がある。社会派の映画をやるところで、前に見たのは何だったか思い出せない。

 さてこのルンタ、どんな映画かと思ったら、ほぼ予想通りのドキュメンタリー映画だったが、取材の対象はチベットの特定の人物ではなくて、日本人だった。中原一博さんというのがその人。彼は、チベットの人たちに寄り添っている、という印象だった。
現地の人に寄り添うということでは、アフガニスタンの中村医師が思い出される。あちらは、具体的に現地の人たちの病気の治療をし、井戸を掘り、用水路まで作ってしまった。
 それに比べると、チベットで中国の抑圧に反対して焼身自殺をする人に、何かしてあげられることは無い。中原氏は、焼身自殺した141人(今年3月時点)の一人ひとりを追跡して、ネットで世界に発信している。こういう事実があるのだぞ、と。
ダライラマは現在インドに逃亡している。チベットの人たちは、昔ながらの放牧で生活をしている。中国政府はこの放牧地域を制限して、人々を定住化させようとしている。そのことにチベットの人たちは抵抗しているのだろうが、焼身自殺までするくらいにことは深刻なのだろうか。
中国は、ここだけでなくウイグル地区でも漢民族化を進めている。文化と文化のぶつかり合いなのだろうか。中国政府は、どうも統率力の強い宗教団体を嫌う傾向にある。気功集団の法輪功も禁止、弾圧されている。やっている人たちは、昔の世直し集団、黄巾の乱とかとういう動きをしようなどと考えてはいないはずだ。
そういう意味で、チベット仏教ダライラマの求心力が強すぎるところが中国共産党には癪に障るのだろうか。実際にはこの広大な土地に眠る資源を確保するという目的があるのだ。そういうことで、善人が抑圧されるとは、まだまだ世の中矛盾だらけ。おかしなことが多いぞ。
中原氏はいいキャラクターをしている。
http://eiga.com/news/20150719/1/