天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

歴史教科書

今週のお題「最近おもしろかった本」
日本では、歴史教科書の問題が取りざたされている。歴史認識につながる日本の有り方を問われることでもある。では中国の歴史教科書は何がどうなっているのか。


先週の中国語教室で、先生が中国の歴史教科書の中日対訳版をくださった。日中友好協会八王子支部では、この中国の歴史教科書を読む学習会も行われている。私は仕事の時間帯なので参加できないが、そのテキストがこれ。
本文247ページのうち後ろ20ページくらいが「現代」として、1949年10月の共産中国建国以降が書かれている。その前、161ペーから70ページものスペースが「近代」として林則徐のアヘン戦争以降、抗日戦争勝利までの出来事が書かれている。中国4000年の長い歴史を書く中で、これだけのページ数は、相当な部分を占めていることになる。南京大虐殺のことも書かれている。
この近代の歴史の中で、南昌蜂起という項目があった。友人がラーメン屋を開業している場所だ。昨年一度行ったときは、ラーメン屋のみ訪ねて、他は行かなかったが中国にとっては重大な出来事があった場所だったのだ。
南昌蜂起とはどういう事件だったのか。1927年当時、共産党が国民党の弾圧に対して初めて武装蜂起した、その場所がここ南昌だった。
それにしても、近代史に割くページ数の日本との違いは相当なものだ。我々などは、学校で日中戦争のことなど少しも教わらなかった。原爆の犠牲になったかわいそうな国という教育はあったが、加害者側に居続けた過去のことは少しも無かった。そういうことのままで自ら学習しないで政治家になった連中が、また戦争する国に戻そうとしているように思える。