天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

人権研修より

 企業が人権を尊重することの意義は何か、といったことを考えさせる研修があった。ダイバーシティというのですか、多種多様性を認めることの大切さを認識するということが研修の目的だったが、その中で外国人の話に関して面白いデータが披露された。
 1990年に外国人登録されている人の多い国上位3カ国は、1位韓国・朝鮮(682千人)、2位中国(137千人)、3位ブラジル(14千人)。これが2010年になると、1位と2位が逆転している。1位中国(687千人)、2位韓国・朝鮮(566千人)、そしてブラジル(231千人)。中国から来ている人が増えているのは経済関係で交流が進んでいること、留学生・就学生が増えたことなどを考えると当然のように思える。しかし実態は、中国からいわゆる出稼ぎに来る人がが多いということだ。
 韓国・朝鮮と並べて数える理由は、韓国と北朝鮮に分かれる前に日本に来ている人が多いためだ。そのほとんどが強制連行で連れて来られて、使い捨ての労働力として働かされていた人とその家族だ。勝手に連れてきて、当然外国人扱いをする。日本で生まれ育ってもそういう扱いを受ければ、怒るのもあたりまえだ。
 この人達の数が減っているのは、帰国するわけではなく、日本人と結婚して日本国籍になってゆくからだ。それはそれでいいことだと思う。
 数では3番目のブラジル。増え方の倍率で見ればトップだ。ほとんどが日系ブラジル人とその家族。この人たちも出稼ぎだ。日系ということで使う側も、そうでないブラジル人より親近感とか安心感とか信頼性とかがあるためだ。はっきり言い過ぎかもしれないが、そういうことだろう。
 こちらは見た目が日本人と同じなのに、日本語が話せないまま来日するケースが多く、日本になじめなくて色々問題もある。働き手の方も、日本人との接触がほとんどない工場の夜間労働者になるケースが多く、長く日本にいても日本語を覚える機会がない。
 最近、外国人の犯罪が増えているといわれている。「不審なアジア系外国人を見かけたらすぐ110番してください」などという張り紙すらある。110番しろと言うからにはこれは警察の張り紙だろう。しかもこれが中国語で併記されている。
 そんなに外国人犯罪が多いのかというと、平成23年の検挙人数306千人のうち外国人は6千人で、率では2%だ。圧倒的に日本人の犯罪の方が多い。3Kと言われる仕事の労働者数に占める割合の方がよほど多い。
 こういう人達の人権を我々日本人はどう考えているのか。