天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

移民について

 昔日本からブラジルへ移民した人たちがいた。学生時代に読んだ石川達三の蒼茫という小説が、ブラジル移民を題材にしたものだった。ブラジルだけではない。ペルーにも多くの日本人が戦後移民をした。
 その移民した日本人の子孫たちが、今日本に職を求めてくるケースが多い。見た目が日本人なのに日本語を話すことができない。母語ポルトガル語スペイン語だ。そういう人たちが日本で仕事をしながら生活できるように日本語を教えるという仕事もある。
 しかし、そういった仕事は往々にしてボランティアに頼っており、国家施策として十分な対応ができていない。しかも、最近の不景気でそういう人たちから先に職を失うらしい。日系人の労働環境はよくない。工場の夜勤などが多いらしい。日本人がやりたがらないつらい仕事だ。ブラジルなどから来た人たちにとってはそれで、国にいる時と比べて高額な給料をもらえれば家族を養える。しかし、そのような環境では昼間は寝ていて日本語を学習する時間がない。日本語を覚える前にリストラされるのだ。二重苦三重苦だ。
 一方、日本人でリタイアした人で海外に行く人もいる。日本の年金を受け取りながら、物価の安い海外でのんびりと余生を送るわけだ。これも移民というだろうか。ちょっと違う。
 現在日本には多くの外国人が、さまざまな立場で仕事をしている。この人たちは、しっかり日本語を身につけて、技術も身につければ日本でずっと働けるし、母国に帰っても母国のために貢献する仕事ができるだろう。
 日系移民の子孫たちは、日系ということで定住を許可されても仕事が無い状態では生活できず、母国(?)に帰る人たちもいるという。悲しい話だ。祖先の母国日本に夢を持ってきたにも関わらず、夢破れて国に帰る。
 中国には、結構な人数の日本人高齢者がいるらしい。その多くは理由や経緯はともかく、日中友好に貢献するような動きをしているだろうか。
 「移民」ということに関しては、色々な視点で考えねばならないことが多い。