天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

Happy Birthday

 雑事に追われて、読書ペースが著しく落ちている。変に本読みノルマを意識しないようにして、また曽野綾子氏の「いい人」をやめると楽になる本を手にしているせいもあってか、ゆったりと有るがままの自分を受け入れよう、と思っているうちに本読みのはかが行かなくなっていた。
 ゆっくりと読み終えたのがこの本。ダニエル・スティールのHappy Birthday。
 60歳の誕生日を迎えた売れっ子のインテリアデザイナーのValerie。テレビで人気なので誰もが知っているのに、年齢は明らかにしていなかった。なのに60歳の誕生日にマスコミに書かれて愉快でない。そんなときに、同じテレビ局のスポーツコメンテイターの元人気フットボ―ラ―のJackと、テロ現場に遭遇するなどして劇的な出逢いをする。彼は10歳年下で同じ誕生日だった。
 彼女の娘、Aprilは独りでレストランを切り盛りする。レストラン経営が全てという生活を送っていた。ちなみにValerieは離婚歴ありで、元の夫は家庭的な女性と再婚して幸せでいる。娘のAprilのレストランにも食事に来る。
 Aprilは、彼女の店に取材に来た、若手のレストラン評論家Mikeと意気投合して一夜を過ごす。翌日の彼の記事は、彼女のレストランに対して厳しい評価だった。その上、彼女はその一晩で身ごもってしまい。悩んだ末、一人で子どもを産んで育てる決心をする。
 Mikeは、親に恵まれずに育った経歴を持っていた為、家庭を持って子育てをすることはまったく考えていなかった。Aprilから一人で育てると宣言された時は随分と悩み、父親になることを拒もうとする。
 という具合に物語は展開してゆき、エンディングはMikeと臨月になったAprilがファミリーだけに囲まれたWeddingを行い、間もなく男の子を出産する。ValerieとJackもこの歳で、この年齢構成で式をあげないまでもハッピーエンドで結ばれる。ダニエルお決まりのファミリーラブラブの話だった。
 読み終えて、表紙のバースデーケーキを見て、中国で自分の誕生日を迎えた時のことを思い出した。かれこれ7年前、その日が私の誕生日と知った中国の友人が家に招いてくれて、大きなバースデーケーキを買って祝ってくれた。その時、中国でもこんなしゃれたケーキを作ってるのかと感じた。すっかり料理もごちそうになってホテルに戻ると、部屋にまたまたバースデーケーキ。ホテルからの差し入れだった。とても食べ切れるものではないので、ホテルのフロアサービス係のお姉さんにあげたら喜んでいたな。
 あれ以来、自分の為のこんな大きなバースデーケーキ達は見たこともない。などと考えていたら、先日その時の友人の母親が70歳の誕生日を迎えて孫たちに囲まれている様子を写真で知らせてきた。
 バースデーケーキらしきものを前に、裸の男の子を抱いたお母さんは最高に幸せそう。今回は、出来すぎの物語よりこちらの方がいいな。