天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

The Gift by Danielle Steel

 日本語訳で「贈り物」というタイトルの小説。ダニエルの小説を読んでいるといつも愛情物語に感動する。これも期待を裏切らない話だった。
 ここでいうGiftとは、広い意味の「出逢い」のこと。生まれてきた子どももそうだし、たまたま縁あって知り合った人などなど。ただし、お互いに響きあうものがあってのこと。響きあうには、根底に広い愛情を持った人でなくてはならない。
 Noyhing is forever, but there's a continuing stream of people who go through our lives and continue with us ... nuthing just stops and stays ... but it flows on ... like a river.
 6歳のアニーを突然病魔が襲い、彼女を心から愛していた両親と10歳年上の兄トミーから彼女を奪ってしまった。そうしたところに、一人の少女マリベスが現れる。彼女は明るい少女だったが、ハイスクールのパーティーフットボールのスターとたった一度の間違いを犯してしまう。妊娠した彼女を厳格な父親は、修道院で始末してくるまで家に帰ることも連絡をとることも許さなかった。時代は20世紀の中ごろで、中絶は違法であり、生まれるまで家族や社会から離れ、生まれたらすぐに里子に出して、何事も無かったようにして家に帰るということがされていた。
 マリベスは一度は修道院に連れて行かれたものの、そこの生活と同じようにしてそこに連れてこられた少女二人の様子を見て、耐え切れなくてそこを飛び出す。そしてあてもなくシカゴに向かうバスに乗り、途中で食事をしたドライヴインの食堂で働き始めた。その食堂に、よくトミーが来ていた。トミーの母親は学校の先生をしていたが、アニーを失ってから夕食を作ることもしないで働いていたので、彼はそこでよく食事をしていたのだった。
 それが縁で二人は知り合い付き合い始めたが、マリベスが身ごもっていることは隠せず、彼女はすっかり本当のことを話す。トミーはそれでもなお、それだから余計に彼女を愛するようになり、母親に助けを求める。
 それがきっかけで、アニーを失ってからすっかり家族生活が無くなっていたトミーと両親が、皆でしっかりものの可愛いマリベスを心配し、愛し始める。マリベスは出産が終わって子どもがもらわれたら、家に帰らなくてはならないと信じているが、トミーの家族は彼女にそんな仕打ちをしている家族の所に帰していいものかと心配する。
 おっと、あらすじを書き過ぎた。あとはご想像にお任せ。ダニエルはいつも読者を裏切らない、ハッピーエンドだ。