天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

日中関係

 2013年も2月の半ばを過ぎ、日本の場合の「年度」というやつも、あと一月少々で新年度となる。日本の経済は、特段これといって輝かしい動きが有るわけではないが、株価が上昇し、円安が進んできた。アベノミクスと呼ばれる経済政策が功を奏しているのだろうか。単に日本の株が安すぎたのと、円高が行きすぎたことに対する調整が入っているだけとの見方もある。
 日本の経済にとって中国の存在は大きなものがある。そういう意味での日中関係も重要な側面がある。であるのに、尖閣列島の問題をはじめとして日中間の問題は難しい。それは、中国人民は日本のことをよく思わないような歴史教育を受けてきたからだと言う。
 それは、中国の国内問題から人民の意識を外に向けるためだと言われる。そもそも毛沢東は1964年に
「日本の侵略には感謝しなければならない。もし日本の侵略が無かったら、中国は強大な武装力を持つ機会を失っていただろうし、蒋介石の国民党軍に徹底的にやられ、彼らの天下になっていただろう」と漏らしている。
 すなわち、中国の国共内戦における共産党の勝利には日本軍が多いに貢献したというものだ。当時の人民にとっては迷惑な話でも、中国共産党にとっては都合のいい存在であった。戦争終了後も、日本軍の中の中国残留者は中国に色々と技術指導をしているし、国交が無い間もおそらく共産党を通じての人の行き来があり、日本は色々な技術協力をしてきている。
 その日本を、敵視さえざるを得ない程中国内の問題は大きい。2006年の世界銀行の報告によれば、アメリカでは5%の人間が60%の富を握っているが、中国ではわずか0.4%の人が70%の富を握っているとのこと。この構図は、当然格差社会につながるが、その格差たるや生半可ではない。全国各地で暴動が今も起きているが、メディアには報道されないだけのこと。
 中国の中西部に向かって市場開発が進んでいて、その人口の多さから日本企業の市場でもありうるには違いないが、間違った歴史教育が改まらない限り、安心して日本人が中国に行こうという雰囲気にならない。
 三国志ファンをはじめ、中国の文化には大いに興味を持つ人が日本には沢山いる。今のような日中関係でなければ、もっと多くの人が中国旅行を楽しむはずだ。最近、旅行者からのパンフレットに中国ツアーが減っているのがさびしい。