黒幕
安部首相は第二次安部内閣などと言われて悦に行っているようだ。しかし前回退任した経緯などを考えると、なぜ二回目がありうるのか全く理解できない。他に人がいないのか。いないわけではないだろう。
思うに、彼に首相を演じさせておくと都合のいい連中がいて、そこのところが仕切っているのではないかと思いたくなる。そのように考えていたら、中国にも黒幕の存在があるとのこと。さきの「貝と羊の中国人」という本に書いてあった。
中国の黒幕は三千年の歴史がある。「士大夫」というのがそれだ。中国の国土を支配する勢力が長短色々替わろうとも、国の運営を行う層が変わらず存在した。科挙という制度によりそのメンバーが選定され、合格者は国政に参加する。そしてその合格者を出した家は士大夫階級となって、甘い汁を吸う側に回る。
中国のこの制度は、清末まで続いた。士大夫から地方の役人に至る腐敗が進むと国力が落ちて政権交替となる。交代時には前の皇帝の一族は抹殺されても、士大夫階級の存在は変わらない。今やこの存在は共産党幹部がとってかわっているという構図だ。
さて日本も戦国時代が終わった後の武士階級がこれに該当する。江戸時代の武士は戦を行う能力は衰え、支配階級のスタッフとして存在していた。これが今や官僚にとってかわった。科挙のような国家公務員試験上級に合格し、その合格者の中でもT大学出身者のグループが実質支配をする。このあたりが日本の黒幕ではないか。そんなこと当たり前でしょう、という声がどこかから聞こえてきそう。
問題はその結果、原発政策を進めてみたり、国民のためにならない、もっといえば人類のためにならないことを平然と進めてしまうことになっている。これ、やはりなんとかすべき大きな課題だと思うのですが。