天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

歴史戦と思想戦-歴史問題の読み解き方

 日中友好協会の仲間から借りた本。後ろにこの本を紹介している”しんぶん赤旗”の切り抜きが挟んであったので、これを見て購入したのだろう。これは仲間で回し読みするには絶好の内容だと思った。

 ネトウヨとか差別主義者、エセ右翼など、市民運動のことを「反日」などという連中に読み聞かせしてやりたい。日ごろは、彼らの言動など無視すしかないと思っていて、彼らの言うことなどまともに考えたことが無かったが、この本では、彼らの言うことのどこがどう間違っているかを分かりやすく解説している。山崎雅弘氏は冷静に分析するなあと思った。

 ネトウヨの言い分は慰安婦問題は「娼婦」だとしたり、南京虐殺は無かったと言ってみたり。敗戦した日中戦争大東亜戦争と称して、あの戦争は欧米の列強からアジア諸国を解放する(植民地から独立させる)戦争だったとしる。日本を侵略国とする考えを「自虐史観」とか「東京裁判史観」と称して必要以上に日本を悪く見るので「反日」という言葉で呼ぶ。

 その言い分が間違いであることの説明に、本の中のこの図がとても分かりやすい。

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 大きな〇が過去から現在に至る日本全体で、その中に明治憲法時代の「大日本帝国」があり、戦後の日本国憲法下の「日本国」がある。大日本帝国は1890年から1947年に日本国憲法にとってかわるまでの57年間、日本国はそれ以降現在までの70年余り。

 日本人として反省すべきは、大日本帝国の所業であり、戦後の日本や日本全体を否定するものではないが、ケント・ギルバート百田尚樹などの右傾論者は、大日本帝国の過ちを認めること、あるいは中国・韓国から指摘されることを指して「反日」などという。

 具体的にどのような述べられ方をしているかも、本文の中で指摘している。ケント・ギルバートは何が目的でこんな主張をしているのだろう。外国人でありながら目立つ発言で儲けたいのだろうか。

 

 アメリカではバイデン大統領が就任した。

 昨日、二胡教室の帰りに息子の誕生日祝いとして、息子ファイミリーと焼き肉屋に行ったが、そこのオヤジがトランプ支持者で「トランプが勝てばよかったのに」などという発言が飛び出した。オヤジは韓国人で、韓国から大根の種を持ってきて育てているとか。おいしい大根キムチを作るのはいいが、なんで韓国人がトランプ支持なのか。

 よくわからないことがまだまだ多い。

 ネトウヨ系の言い分にかぶれた人間は、たとえそれが知人でも相手にしたくない、と思っていたが、この本の著者は、そういう態度もあまりよくないとしている。発言しないのは無関心と同じことだと。

 でもまあ、焼き肉屋のオヤジ相手に論議する気にはならなかった。

 ちなみにこの焼肉屋は夜8時までの営業だが、他に客がいないので、「8時に表のシャッター閉めるから中でゆっくりしてくれ」などという、融通の利くというか、フランクというか、顧客中心というか、商売上手というか、いい加減というか、30分だけ超過して帰った。