建国記念の日
今日は「建国記念の日」で世の中は休日。孫たちはいちご狩りに連れてってもらったらしい。共有アルバムに写真がアップされてきた。便利な世の中になっている。
さて、今日は「建国記念の日」であって「建国記念日」ではない。と識者が説明する。つまり、別にこの日に日本が建国されたわけではない。中国の10月1日は明らかに建国記念日だ。1949年のこの日、天安門で毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言した。
日本の2月11日は、元々つまり戦前は「紀元節」といわれた日で、敗戦後進駐軍が天皇中心の国家感を排除するためにこれを廃止した。それが、昭和43年、敗戦のほとぼりが冷めたころにこの日が「建国記念の日」として定められた。
そもそも紀元節は、初代の天皇である神武天皇が即位した日。2680年前の正月1日に即位とされているが、旧暦を新暦に読み替えると2月11日だそう。
つまり、中国やフランスや、アメリカのように革命や独立など歴史的な出来事に根拠があるのではなく、ほとんど神話の世界である。当時は日本に暦はなかった。元号ができたのが645年の大化の改新らしい。
ともあれ、では何故アバウトな建国記念の日を決める必要があるのか。天皇即位に基づくとすると、それほど天ちゃんを崇め奉る必要があるのか。日本国憲法では天皇は「象徴」であり、平成天皇はその「象徴」の在り方はいかなることか、を常に意識して行動していた。権力者ではない。権力者に利用されてもいけない。国民の心情をわが物とする為に、被災地を訪問したり色々やっていたのだろう。
天皇といえば、天皇が代替わりして、天皇誕生日という休日が変わった。おかげで2月23日が休みとなり。今年は日曜なので3連休だ。また子供たちが遊べる。
休日はいいが、その理由が釈然としない。国歌も歌詞が変。「君が代」の君は天ちゃんだが、天ちゃんのために日本があるのではない。「天皇陛下万歳!」と死んでいった戦争中の兵隊は、本気でそう思ったのではなく家族を思いながら命令で死んでいった。
そもそもそういう発想を、敗戦で日本は捨てたはずではなかったか。
学校の先生で君が代を歌わない人がいるが、そういうセンスを大事にしたい。
建国記念の日ということで、こんなことを考えてしまった。