天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

ヒマラヤ聖者の 超シンプルなさとり方

 普通ならあまり手にしない本を読んだ。金曜午後に気功教室に行く前の、時間つぶし的Bookoff散策で購入したものだ。どうしてこういう本に興味を持ったかと言うと、例の中村天風さんが悟りを開いたのはインドのヨガの修業だった。しからば、そのヨガの本家本元を確認してみたいという気持ちになったのだ。

 しかし本のタイトルが怪しすぎる。「ヒマラヤ聖者の超シンプルなさとり方」だって。さとりを開くことはそんなに簡単なことではないはずなのに、シンプルにできる、しかも超シンプルだって。そんなうまい話はあろうはずが無いと思ったが、本の帯ににこやかなおっさん顔のダライ・ラマ14世が載っている。中を開くと、最初のページにはこのダライ・ラマさんの本の出版に向けての祝辞が書かれている。こうなると読んでみるしかないか、と言うわけで購入。
 著者の相川圭子さんの肩書は「ヨグマタ」で、「はじめに」を読むと「アーナンダ」「サマディ」「サッチダナンダ」とかよくわからないカタカナが並んでいる。あーなんだ、こうなんだ、さっちのは何だ?という具合でどこがシンプルなの?とは思ったが、大切な事が書いてあるに違いないと信じて読んでみた。信じる者は救われる。
 本を一冊読んだくらいで救われるも何もない。この本の中にも、書物で理屈を知ってさとったような気になっては間違う、というようなことが書いてあった。
 文中にはヨガやヒマラヤ密教の専門用語らしき言葉が混ざっている。これは入門書なのであろうからヨガの全容が分かるわけではないが、要するに瞑想することで、世の中の余計な執着を捨てることができる。執着を捨てることでエゴから解き放たれて、幸福になれる。と、中抜きで簡単に書くとこういうことなのだろう。その瞑想することがヨガということらしい。
 今やヨガにも色々な種類が出来ていて、ポピュラーなのは主に女性に人気の美容と健康のヨガ体操だろう。何を隠そうこの自分も、毎朝起床のタイミングでヨガを取り込んだストレッチをやっている。所要時間5分でも、けっこうスッキリ。最近はこれに呼吸を意識して気功を兼ねてもいる。まず、あのガンジー座りからはじめるのだが、時間のある時にはこの姿勢を続けて頭をからっぽにする練習をするといいかもしれない。
 この本で進める瞑想は、中村天風さんの天風会で実践するものと、レベルは違うかもしれないけれどルーツは同じなのだろう。読んで分かった気になるだけでなく、実践で瞑想してみなくては。
 しかし、カタカナの専門用語にもめげず、前に読んでいた中国批判のエグイ本に比べると、読んでいるだけで心が洗われるような気分にもなれた。ゆっくりもう一度確認の読みをしてみてもいいと思う。