天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

呼吸法講座

 呼吸法講座の新学期が始まった。昨年5月ころからはじめたから、かれこれ1年。ここではいろいろなことを教わった。ここに参加するには、金曜の午後に仕事を半休しなくてはならない。どうしようか考えていたが、休めないわけではないので結局継続した。下手な考え休むに似たり。
 昨日が今期の第1回目だった。前から顔見知りの人が4人と新人が一人。来れなかった人が一人二人いるので、7,8人の教室。適当な人数が集まっている。
 呼吸法講座と銘打っているが、気功のこと。では気功とは何なのかというと、中国伝来の健康法であるが、先生は宗教色が出ないようにしていると話されていたことがあった。何の宗教なのか、というとズバリ道教でしょう。

 しかし道教は宗教なのか。この間も中国で飲食店開業の友人とそんな話をしていた。道教とは、宗教というより中国庶民の生きる知恵のようなもので、ものの考え方から健康法までいろいろあるものではないかと、感じている通り話したが、はっきりしないので本を探してみた。
 昨日中国語教室に行く前に図書館を覗いてみた。道教に関する本は、図書館では「宗教」というカテゴリーの棚にあった。一般的にはそう見られるだろう。何冊かあったが、色あざやかな写真が豊富で著者がフランス人というものを選んでみた。表紙もカラーの絵であるのに、その上にバーコードシールがベタッと貼られていてなんとも無粋な感じ。
 ともあれ、序文に道教の「錬丹術は、現在『気功』としてしられるものに変化していった。」とあった。やはりそう。気功と太極拳の境目もどうもはっきりしていないが、そもそもがあまり体系だって整理されているものではなさそうだ。なので、講座の先生もミトコンドリア理論を取りこんで、独特の流派のようなものを創設しているとも言える。道教の坊さんは道士というが、この人たちは健康法のほかに、鍼灸漢方薬の知識も持っているようだ。
 思想的にはやはり老子荘子から始まるものらしい。人生訓のようなもの。即ち、全体としてこれって中国の文化そのものではないか。中国4000年の文化。その拠点が道観とか廟と呼ばれるが、これが文化大革命でほとんど破壊されてしまった。80年代以降に再建されたが、昔ながらのものは香港や台湾にしか残っていない。せっかくの文化遺産を破壊してしまって、文革の責任は重いぞ。
 しかし、原発を壊れたまま放っておいて、海外に売り歩くやつとどちらがひどいだろうか。