天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

Big Girl by Danielle Steel

 この本の主人公は、タイトル通り大きな女性だ。大きく生まれついて、そのことを小さくて可愛い妹と比較して親からなじられて育った。両親に似ていなくて、父親の祖母に似て大柄な金髪の女性に生まれた。髪の色も親は二人とも栗色で、妹もそうなのに主人公のヴィクトリアだけが違う。生まれた時にそういうことが分かるのかどうか、名前も大柄だったらしいヴィクトリア女王にちなんでつけられた。
 彼女はその妹をとても可愛がって、二人は仲が良かった。しかし、そういう環境から抜け出したくて高校を卒業すると、生まれ育ったロスを離れてシカゴのNorth West大学に行く。そこからN.Y.の私立学校で教師の道を選ぶ。
 あらすじを書きだしたら切りがないので、最後のシーンは妹の結婚式でご多分にもれずハッピーエンドで終わるということを記して、ポイントに移る。
 まず、親子と言えども何気なく口に出すことが子供をひどく傷つけることがあるので、よくよく気をつけねばならない。たとえば「あなたはお姉ちゃんだから・・・」というセリフで、何かにつけて我慢をさせたり、お利口な態度を無理強いする。これは一種の家庭内差別とも言えるかもしれない。このストーリーのように、身体的特徴を挙げて冗談にせよなじるような言い方を続けていると、人格形成に大いに問題があるであろう。
 そしてこの本の主題とも言える一言を、ヴィクトリアのカウンセラーが彼女に言う。
The only person you can control is yourself. ズバリそうでしょう。
 自分のことは、自分で判断して行動しなさい。親の言葉と言えども受け入れがたければ、それに左右される必要はない。というようなニュアンスでのアドバイスだった。
 そしてまた、妹の結婚相手が妹にとってよくないと思っても、やめさせることが出来ない。それは妹が自分で決めることだから。ということで、他人のことを必要以上に思い煩うことはない。所詮自分で生き方を選ぶのだから。というような教訓をあらためて受け取った。