天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

人脈

 中国は人脈の世界だと言われる。最近のビジネスの世界でもやはりそうだ。中国人の会社同士でも、人脈が無いとそう簡単には仲良くならない。人脈の系列が違うと、簡単に相手を信用しない。仕事を受ける方からも、支払いをしてもらえないリスクがあるとして、人脈が無いと仕事を受けたがらない。
 日本のビジネスでもまだまだ人脈がまかり通る。同じような会社がいくつかあって、その中からパートナーを選ぶような場合に、どうせなら知合いの人のいる会社とか、知人から紹介された会社を選ぶ。これは、悪いことではないと思う。何か問題が起きた時に調整する人がいる。仲介した人が調整に入るのだ。そういう人がいないと、裁判ざたになり、解決が長引いたりして、双方にとってよくない。
 中国の場合の人脈は、日本よりももっと深刻だ。「生きる」ことについて、一族郎党が助け合うというようなことの延長線上に、仕事上の人脈、即ち人のつながりがある者同士の、仕事上の助け合い、信頼関係が成立する。地下組織の互助関係も同じことだ。いい、悪いの問題ではなく、そのような社会だという具合に理解しておいた方がいい。
 しかし、この風習は変わってゆくのだろうか。日本の大家族制的生活感は、戦後、アメリカの生活様式の影響で核家族化してきたこ。そして親戚縁者の、いわゆる血のつながりが薄くなってきている。そのほうが気楽だと思う人たちが増えてきた。自分などもそのような生活様式をあたりまえのように受け入れているので、子供たちが巣立つと寂しくもあり、気楽でもある。かように、中国の人たちも改革開放以降、外国との交流が増え、外国の生活様式に接する機会が増えたので、個人主義的生活感覚が徐々に浸透するのではないだろうか。他国の物をまねるのが特異な国だけに、外国の生活様式に徐々に影響されてゆくかもしれない。あまりどの国も同じような文化になってしまうと、面白みが無くなってしまうかもしれない。