天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「日本滅亡論」藤井聡

 藤井聡という人を知ったのはネットでした。国立大学の教授でありながらズバスバモノを言うなと思っていました。京都大学ってそういう風潮があるのかしらとも。

 

 帯に書いてある、「”日本沈没”を救うたった一つの思想」というのは何かなと思ったら、この人は学者としてはケインズ経済学者だったのですね。それって何かよくわかってなかったのですが、この本でその立場がよくわかりました。

 日本の没落は、端的に言うと、財務官僚のせいだ。ということが書かれています。緊縮財政を撮り続けてきたこと、財政の補充を国債発行を控えて消費税を導入したあたりから日本の没落が始まった。

 メディアも悪い。「赤字国債」という言葉で、国債発行が国の借金を増やすことで将来につけを残すように宣伝していることは問題だ。ということ。

 日本の国債は円建てで、買っているのは国内金融機関と企業。日本国内でまかなっている。イタリアが財政破綻したのは、ユーロで借金を返さなくなったからだそう。

 リーマンショック以降、アメリカでさえ国債発行を増やしている。

 山本太郎氏が、「お金をもっと印刷して」という言い方をしているのと同じこと。コロナ対策もしょぼかった。アベノマスクなどというふざけた無駄遣いまでおまけについた。

 表紙に「中国に食われるか、大国に返り咲くか」などという言葉があるが、別に中国に軍事的に攻撃されるわけではなく、チャイナマネーが日本の資産を買ってるぞということ。日本で儲けようという中国人は沢山いる。日本人もそれで儲けようとしている結果だから別にいいじゃないか。日本のウイスキーや、高級野菜を高値で買ってくれるのは中国。

 問題は、日本人が皆ビンボーになって、格差が拡大し、マイノリティーが生きづらい世の中になっていること。だから人をだまして金を取ろうという詐欺事件が後を絶たない。犯罪は、取り締まり強化だけでなく発生する原因を認識してちゃんと対処しないと減らない。

 この本で言ってるのは、緊縮財政じゃダメなんだということで、方向転換させるには選挙でまともな政治家をちゃんと選ばなくてはということ。そのために一般ピープルの思想を変えてい行く必要がある。だから彼は、いろいろなメディアを通じて発信を続けるのだ。と言ってる。

 「思想」という言葉で訴えているのは、私が知性の問題と私が考えているのと同じ。

 そうなるとメディアの責任は大きい。大事なことをちゃんと報道してほしい。政権に忖度した嘘は要らない。