仕事をしていた頃の同業他社の先輩から送っていただきました。現在は9条の会などで活躍されている方です。ISBNコードが無いところを見ると、市販されていない自費出版と思われます。
内容は表紙の下部にある「大田区中国帰国者センター」が設立から10周年を迎えたことを記念して作成されたものです。本の紹介というより、センターの活動紹介になります。目次に沿ってご紹介です。
巻頭言:大田区中国帰国者センター代表 鈴木洋子さん
初代センター長はご主人の鈴木昭彦氏でしたが、急逝された後、活動を引き継がれているそうです。
第1部:10周年の寄稿
大田区長はじめ10名の方々から、同センター10周年を迎に対する祝辞などの寄稿文と資料。
第2部:帰国者の文集
39名の帰国者の方々が、来し方を振り返り、センターに感謝する文章などを書かれています。漢詩も三篇。どんな文章かタイトルを少し書いておきます。
―私の歩み/難民収容所を経て帰国へ/日中友好の中国帰国者センター/懐かしい私の養母/心より感謝、、、
第3部:中国帰国者を支援する方々及びスタッフ
センターの活動の日本語教室や医療通訳で、通訳や教師として活動されている人たちの寄稿文25編。
第4部:帰国者センターの歩み
センターの10年を、現センター長の鈴木洋子さんが振り返ります。初代センター長の鈴木昭彦氏が以前書かれた文章も掲載されています。
また「大田区中国帰国者センター便り」が発刊されていてそのバックナンバーが数ページあります。これを見ると、旅行やお楽しみ会など帰国者の方々が日本に親しんでお互いの交流の場となっていることがよく分かります。本の全編とも、センター便り以外はすべて日分と中文の対訳になっているので、我々は中国語の学習になるし、帰国者の方々は中文で読みやすくなっています。
以上の文章を、地元の日中友好協会八王子支部の支部ニュースに投稿しました。本の紹介にとどめたので、ここに少し補足をしてみたいと思います。
大田区には中国からの帰国者が数多く住んでいるようだが、何故だろうか。その辺のことはここには書かれていない。が、八王子にも何家族かいらっしゃって、我々の毎年恒例の春節の会にはいつも来てもらっている。今年はコロナのせいか、姿が見えなかった。
ともかくこの帰国者センターは大田区の依頼で出来たものらしい。初代センター長の鈴木さんが大変熱心に運営して、利用者である帰国者の方々に喜ばれているこことがこの本でよくわかる。
地元八王子にはこういうセンターが無いのか、と思ったらあるにはあった。支援対象の方々は、我々との接点もある人たちだった。大田区のような規模ではない。それに現在はコロナ禍もあり、活動は休止しているように見える。
大田区の場合は母体にOCNetというのがあり、これは外国人労働者の支援をする活動らしい。これはとても大切なこと。先般入管法の改正(改悪)案が見送られた。野党の賛成が得られないというより、ネット上の市民の声が大きかったと思う。Youtuberのせやろがいおじさんも、法案見送りの直前に思い切り日本の入国管理の実態がひどいことをロンブーのお兄さん相手に語っていた。
やはり、おかしいことをおかしいと言い、出来ることをする。これを実践する人達が日本にもちゃんといるってことが分かってよかった。
さて次は、オリンピックをどうするか。民意は開催反対ということが新聞報道もされた。アメリカは日本への渡航禁止とまで言ってるのに決断できない。
やったとしても、無観客で限定的な参加者だろう。本来のオリンピックの意味はゼロ。商業主義になってしまったオリンピックはこの際無くなってもよいのではないか。かつて平和の祭典と言われたオリンピックというものがあった、という歴史に残るのでいいじゃないか。
今やオリンピックが無くても国をまたいで、平和を求める声を上げる手段を得ているのだから。スポーツは、種目別に競い合えばいいじゃないか。