さてさて一昨日で、今月の主たるイベントが終わった。昨日は日中友好協会八王子支部で開催した「おしゃべり会(聊聊天会)」。( )内は中国語。リャオリャオテンホイと発音。
テーマは薬膳について。
この話は、実は1年前の企画だったのが、コロナ禍の緊急事態宣言のおかげで延期されていた。今年も緊急事態宣言下ではあるが、社会全体がコロナ慣れしたせいか、ワクチン接種が開始された安心感か、イベント開催の運びとなった。
話をして頂いたKさんとは、1年前からさかのぼること数か月、社会派喫茶ミラクルでお会いしたのがきっかけ。日本医ある中医薬の学校で学んで、国際中医薬膳師という資格を持った方。現在の仕事はそれとは関係ないそうだが、薬膳に関する思い入れは強く薬膳の何たるかを話してもらうことに快く引き受けてくれた。
話を聞いて、なるほどそうかと感じた点を列挙してみると;
一、薬膳の発祥は古代であること
日本でいえば卑弥呼の時代から更にさかのぼる漢の頃に整理された民間療法。
延々と今に受け継がれている。漢字文化あってのことだろう。
二、病を未然に防ぐ考えが基本
日ごろの健康管理が大切ということ。そのために平常時の自分の体の状態を知っておくことが大事。いつもと違うなと思ったら、悪化する前に対処する。そのためにどうしたらいいか指導するのがいい医者で、発症した病気に薬を与えるのはマニュアル通りで大した話ではない。
三、「漢方」の中身は日本独自の物
中国から伝わった医学薬学は、日本で独自のものになってゆきました。これが漢方と呼ばれるものです。鎖国してる間の日本化でしょうか。
四、私達の体は地球の一部
この発想、最高に気に入った。当たり前のことだけど、人間はいつのまにか自然に対して傲慢になり、他の動物たちの上に君臨するかのような錯覚に陥っている。その結果地球を汚す行動を「経済優先」として行ってきた。自分の身体をいたわるのと同じくらい、地球をいつくしむ必要があるのになんて傲慢になったのだろう。
古代人が、未病の段階で身体のケアをするのは、自然の中での営みのひとつ。他の動植物との共存の中で行われる。
五、季節の物を食べる
薬膳料理というのは、何か特別な薬剤を混ぜた食べ物のような印象があるが、食べること自体が体を整えること。では何を食べたらいいか。季節の野菜、土地の物。暑い季節には、涼しく感じる野菜ができる。漢方薬的には季節に限らず症状を抑えるものがあるが、漢方薬はたいてい乾燥させてあるので季節を問わず食するが、高価になる。
命をいただく魚や肉類も、その場でとれるものが基本だろう。売れるからと言って養殖したり乱獲したり、ブロイラーなんて悲惨。以前見物した養豚場の豚は人間を見て怒っていた。
てなことでいい話だった。自分も食事療法でなんとか癌を持ちこたえているが、この話を聞いて意を強くした。
リラクゼーションも体にいい。気が付くと、師匠が今日も新しい動画をアップしていた。「情熱大陸」のりのりで弾いてます。
是非ご覧ください。チャンネル登録もよろしくお願いします。