パーソナルソング
先日西八王子付近にある、もっきんバーというところに行った。認知症と音楽療法の話が聞けるようなので、夜だけど出かけた。ここに夜行くのは二回目と思う。
前回の夜はこの時。
今回は、まず「パーソナルソング」というアメリカ映画が紹介された。
これは、認知症の患者が日頃は元気がないのに、昔聞きなれた音楽をヘッドフォンで聞かせると、目が輝きを取り戻し、話をするようになったり歌ったり、ステップを踏む人まで出てくる。映画は、そういう現象を見出して、もっと多くの人を音楽で元気にしたいという活動をしている人のドキュメンタリーのよう。
ここに行ったのは、最近施設で二胡のボランティア演奏をしているが、その意味合いを考えてみたかった。当初は、人前で二胡を弾く練習になるという話からその気になった。そういう場所では、聞く人の反応がいまいちなのでやりがいが無いという人もいたが、歌を歌ってもらうことを含めた参加型にしてみたところ、結構喜ばれることが分かった。
失語症的になった人も、帰り際に手を握ってくれたり、いい音色なので録音器をもってくればよかったと言ってくれる人もいた。そういうところへはまた来ることを約束して帰る。
この映画を見る限り、音楽で脳を刺激するのはとてもいいことのよう。日本人の場合、小学唱歌や昭和の歌を演奏して歌詞を配っておくとほんとに楽しんでくれている様子が分かる。
もっきんバーに集まった人たちは、グループホームをやっていた人とか、施設の責任者を経験した人、病院の看護士さんなど。そういう人の話を聞いていると、薬はよくないそうだ。騒がしくなる人に、精神安定剤を飲ませると数か月で反応がなくなってしまうとか。施設管理にはおとなしくしてもらった方がいいのだろうが、その人の人間性がみるみる失われてゆくので、薬は怖いという話があった。
その点音楽はいい。ということで、時間があれば自分の研鑽を兼ねてホームでの二胡演奏は適宜続けることにしたい。それにしても次第にレベルアップした演奏を聴いてもらうのが本筋。