天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

自民党

 先日自民党の野中さんが亡くなった。あの人は苦労人で人望もあったらしいが詳しくはよく知らなかった。彼の死を悼む人が紹介してくれた本があったので読んでいる。「差別と日本人」という辛淑玉さんとの対談本。対談と言っても、辛さんが野中さんにインタビューしてまとめた本。
 「差別」をテーマにしているが、日本人と自民党のことがよく分かる。辛さんの観察力は鋭い。冷静に見ている。同じ在日ですごいなと思うのは、ご存じ姜尚中氏だ。どちらも研ぎ澄まされた冷静さで事象を分析している。
 育った環境が、のほほんと育った一般の日本人と比べると、人間の殊更日本人の性癖がよく見えるせいかもしれない。それだけ辛い出来事も含めて色々あったのだろうとは思う。
 野中さんは部落の出身ということで、やはり差別を受けた側の人。その彼が自民党の代議士だったので、対談では自民党についても触れている。
 自民党とは自由民主党が正式名称であるが、この名称は名ばかり。名前負け。単なるジミントーという集団。その集団とは、辛さんの言によれば自分たちのムラの利益を守るために票集めをする人間の集合体。なるほどね。主義主張がどう違うから派閥ができるのだろうかと思っていたら、元々一致させる主義主張など無いに等しい。自分が代表するムラの利益に合致するもの同士が手を組んでいるだけ。と見える。中には野中さんのようにまともな人もいるにはいる。
 野中氏の場合には、部落民と呼ばれる人たちが、差別を逆手にとって公共工事などで優遇措置を得ていることが、かえって差別を許し、助長するものとして厳しいスタンスで政治を行ってきた。らしい。
 利益集団を擁護するという代表が原子力ムラである。そしてそこに大いに関連のある軍事産業。軍事と言えば、国民の血税で米国のミサイルを買い、米国に尻尾を振ることで権力維持を図っている。
 とりえず自分たちの利権を確保してくれる集団なので、地元やムラの支持が集まる。
 選挙で一定の票が集まるのはそのせいだ。

 ところで、今回の沖縄の市長選はかなりきな臭い。というか高校で選挙宣伝をしていたという事実が暴露された。もちろんNHKではそんなことは言わない。しかし地元からのネット情報によるとそういうことがあった。選挙が初めての18歳の高校生は、先生の言うことになびくのが当たり前だろう。学校でそういうことをすること自体、公職選挙法違反で、この選挙は無効になるべき筋合いのものだ。今後どこまでこれが追及されるのか。
 ついでに言えば、家計学園の問題があからさまで、家計学園に属する学校への入学希望者が減っている。しかし、私の知り合いの中国人から家計学園が留学生を募集しているという事実を聞いた。日本の招待留学だそうで、合格した学生は喜んでいる。知り合いというのはその学生に日本語を教えていた。中国人なので、日本の家計学園問題はよくは知らないで、単純に自分の教え子が招待留学生になったことを誇らしげに知らせてきた。
 しかし政府が金を出す留学生の行先が家計学園とは。これまた仲間内の便宜を図って、国民の税金で応募者の減った加計学園の援助をしている。ナンタルチア。
 こんな現実では、野中さんが活躍していた頃を知る人は自民党に愛想が尽きるはず。改憲案など押して知るべし話にならない。これはまた別に整理してみようか。