天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

73 星野式ゲルソン療法

 ガンを食事で治す「星野式ゲルソン療法」。今年の秋の出版。
 今まで、この種の本を何冊も読んできて、毎日の食事で玄米採食を実践しているが、元祖食事療法のゲルソン療法の本を読んでみようかと思った。その前に、このタイトルの本が紹介されていたので、入門用と思って手にしてみた。そしたらもうこれで十分。ゲルソン療法の改善版ともいえる内容だ。
 著者の星野仁彦氏は、精神科の医者だ。医者の不養生という訳ではないが、専門外のことについてはガンが進行するまで気づかなかったらしい。

 本の内容は、自身の体験から治療経過。その間実施してきた食事療法などの具体的な中身。そしてこの食事療法をやり抜く決意が必要ということが書かれている。
 毎日の食事のことなので、生半可なことでは続かない。家族の協力が必要。
 この人は、医者でありながら、ガンの治療をする立場ではないので、患者の立場と病院側の事情の両方がわかる。標準治療だけでは癌が完治しないことをはっきり述べている。
 ガンの患者は、つまるところがん細胞が増殖する体内環境を持ってしまったので、そこのところの改善をすること。できてしまったガンを除去するだけでなく、免疫力を強化することによる体質改善が必要。それがされなければ再発の可能性が残る。
 ガン体質を変えてゆく、文字通りの体質改善をすることが真の「ガンの治療」だということが分かる。
 これが一般の病院では推奨されないのは何故か?お金にならないからだ。ということも著者は踏み込んで書いている。ガンの治療薬は高額で、これをたくさん使う医者には製薬販売の営業から付け届けが届くらしい。薬をさほど使わない著者のような精神科医にはそれがないので利害を考えないで率直な実情が書けるということだろう。おまけに抗がん剤が効くケースは少ないらしい。
 どおりで自分がホルモン注射の他の飲み薬を断ったときも、先生はさほど抵抗なく注射だけで構わないと言った。おとなしい人はもう数か月薬代も払っているわけだ。病院経営に貢献するのはいいが、不要な薬は高額医療につながる。
 食事療法というのは、真の治療であるとともに、高額医療体制に揺さぶりをかけるいい手段にもなる。格安ブームにもマッチしているなどというと、食事療法の沽券にかかわるかな。