昨日は午後に「中医文化と養生の道」と題する講演を聞きに行った。場所は東京華僑会館。ちょうど午前中に新橋方面の病院の予定だったので、終わっていけばちょうどいい時間だろうと思ったらそうだった。
午前中の病院は、血液検査の結果が悪ければ、つまりPSA値が100を超えるくらいだったら治療開始かと思っていたら、超えていた。そんなはずはないくらい調子が良かったのに、まあ医者の顔も立ててホルモン注射を打ってしまった。
東京華僑会館はそこから歩いて行ける場所だったが、入り口を見つけるのが大変だった。講師の先生は次にような方々が中国から招聘されていた。
肩書と演題
楊金生教授 【漢方・養生をよくするための6つのこと】 医学博士、中国中医科学院主任医師、中国鍼灸学会副会長
程凱 教授 【小さなつぼで大きな健康】医学博士、無形文化財保護項目「程氏鍼灸」第4代伝承人
姚魁武博士 【暮らしの中の養生、養生の中の暮らし】中国中医科学院広安医院主任医師、など
平日の午後なので、さほど来る人はいないと思ったら会場は満席で後から来た人は資料が不足するほど。私は念のため午前中に電話して参加申し込みを済ませておいたので入れてもらえた。
聞く人の90%以上は中国人。この文化講座は、在日の華僑の人たちのために催されているもので、そこに私が紛れ込んだ感じ。しかし全過程を通じてお兄さんの通訳がついてくれたおかげで内容はちゃんと理解できた。中国語のヒアリング練習にもなった。
講義内容は、つぼの話はともかく、「養生」とはどういうことか、その内容は最近読んだがんを自分で治すという本に書かれていることと大半が共通することだった。すなわち、こちらが本家本元の民間医療ということだ。
考えたの根底にあるのは、人間の体は大自然の中の一部分である。したがって自然の摂理に従って生きることで健康に過ごすことができる。
健康に影響する要素として、
1)生活習慣 50%
2)環境 30%
3)遺伝的要素 10%
4)医療 10%
つまり、生活習慣が悪いと体を壊す。環境も結構影響するが、医者ができることは1割程度しかない、と医者が話しているが元ネタはWHOの調査によるものらしい。がんはまさに生活習慣病であり、生活習慣と食事、睡眠、適度な運動であり、ストレスのない環境、またはストレスを感じない心の状態を維持することだそうだ。
心の問題では、書物を読む、詩歌に親しむなどが挙げられているのが中国的で、具体的でもありいい話だった。いい趣味を持つことが大切とも話された。これはOK。
また夫婦仲がストレスになるなら離婚もいいかもしれない、などと冗談なのか中国的なのか、そんな笑いを取る話もあった。中国の人は、こういう場所で大衆を前に話をするのがうまいと思う。内容的にはすでに知られている事柄であっても聴衆を引き付ける話し方をする。
今回は、中国の民間療法の本家本元の大家といえる人たちの話で、自分のやっていることが間違いではなさそうという確認ができてとてもよかった。