武漢まで(2)宿のこと
今年初で、最後の中国になるだろう今回の旅。宿のことを書いておこう。何度も中国に行っていると、宿は案外簡単に現地調達できることが分かってきた。ただし勝手がわからない場所はやはり事前予約をしておく。今回は、香港からの帰りのフライトに乗り遅れないように、帰る前日の1泊だけ(10月3日)香港のホテルだけネットで予約しておいた。
中国では「7天酒店」というビジネスホテルがそこらじゅうにあり、これが清潔で安いので重宝している。
さて今回はどうだったか。
☆広州のホテル
まず、初日の9月29日。一気に香港から武漢まで行くつもりが、新幹線の切符が売り切れで、広州に一泊することになった。広州南という新幹線の駅から地下鉄で以前利用したことがある広州賓館へ直行。珠江という川のそばの古くからある普通のホテル。あまり日本人向きとは言えないが、一般の日本人向けのホテルよりは安い。国慶節前のこの日は空き部屋があるだろうかと心配しながらも、飛びこみでチェックインセーフだった。窓からの景色も海珠広場が見えて上々だ。
これで1泊368元。1元15円として約5500円。まあまあか。
☆武漢のホテル
翌日の武漢の1泊目は、長江を望む古い高層建物。武漢の知人のお勧めだった。これも380元と同じくらい。
隣の古い建物は、租界時代の名残の建物であろうが、屋上にレンガ建ての家が追加されている。中国の古いビルではよく見かける風景だ。
武漢では、次の日10月1日には、ここからもっと街歩きや買い物に便利な7天酒店に移った。中国各地にあるこのチェーンホテルは、ここ武漢にも各所にあった。結局中山公園前という地下鉄2号線の駅の近くで、SOGO百貨店にほぼ隣接した所に落ち着いた。そごうは私の地元八王子からも撤退しているが、中国や香港では頑張っているらしい。
泊まった7天酒店のフロントはビルの3階にあり、そこから上が客室。窓からは隣の壁があるだけで何も見えない。ここで1泊3,000円くらい。寝るだけなので十分だった。
☆香港のホテル
さて、香港のホテルは圧巻だった。香港には仕事で以前何度も行っていたが、いつも香港島の方に泊まっていた。ホテル代の高い場所なので、今回は九龍側で比較的安いホテルをネットで探しておいた。油麻地(ユーマーディ)という地域。地下鉄の駅から徒歩で行ける範囲で探した。
3日当日、油麻地に着くと、まず地元の地図を25香港ドルで購入。通りの名と番地を頼りに場所を探し当てた。案の上外にはそれとわかるホテルの看板など出ていない。似たようなホテルの名前が見えた。ビルの9階のそちらに行って見ると、同じビルの3階が予約したホテルだと教えてくれた。一つの建物の中のフロアごとに家主が違い、別のホテルになっている。若いヨーロッパ人の客が多かった。
3階に行って見ると、廊下を掃除していたおばちゃんが「予約してるかい?」と聞いてきた。「予約してあるよ」というと、フロントらしきカウンターの所で名前を確認して「預託金は100ドル」ときた。ホテル代はネットで先払いしてあったが、中国と同じでデポジットが要るのだ。物を壊したり無くしたりした時の為だ。
写真はホテルの入り口。下は廊下と謂わばフロントデスク。
部屋の中は狭いが、Wi-Fiは使えるし空調もよく効く。テレビの写りが悪かったが、テレビを見に来たわけではないので問題ない。
窓から見える景色はこんな具合。ここから外に出ればすぐに油麻地の街歩きが出来た。
豪華なホテルライフをエンジョイしたい人にはつらいものがあるが、自分のように安い旅で庶民と交流する目的なら最適の場所。フロントの横で寝そべるおばちゃんとの会話も交流のうち。