ハルビン旅行(2)−建物達−
ハルビンは、ロシア文化の色濃い街だ。昔建てられた建物が、今でも使われている。そういう建物の写真を撮るのも今回の旅の目的だった。色々撮った建物の写真を並べてみるとこんな具合。
こういう建物だけ見ていると、ここが中国とは思えないような錯覚に陥る。
上海や広州、天津に武漢と、いわゆる租界の名残の建物群を見てきた。ここハルビンは、租界というよりまずロシアが築いた街並みがあり、そこを日本が占領して満州国を一時的に作った。その歴史が街並みにそのまま残っているといったほうがいいだろう。
街全体の発展度合いは、やはり沿岸部の大都市と比べると一二歩後を行くといった感じだ。広州などは今では街全体を地下鉄が縦横に走り、相当便利になったものだが、ここハルビンでは地下鉄はまだ工事中。市民の足はもっぱらバス。私もバスを乗り継いで目的地に行くということを初めて経験した。
これらの建物の中で、ロシア時代の教会、聖ソフィア教会は入場料を撮る観光建物として保存されている。
これがその寺院。さらに歩いていて見つけたのが「花菱裁縫店」というお店。
日本の店の名前のようだと思って見ると、漢字の下にローマ字で HANABISHISAIHOUTEN と書いてある。ただしアルファベットの字体はロシア風。中は紳士服の仕立屋で現在も営業している様子。扉の横に「営業中」の札まであった。
写真の6枚目は、なんとか書店と出ているので覗いてみたら、1階と2階が若者向けの洋品店。屋根裏のような3階にかろうじて近隣の学校の教科書が平積みにしてあるだけだった。昔の看板を外して取り替える代わりに、そのまま使って看板に偽りが無いように無理やりしてあるといった感じだった。これも中国っぽいと言うべきか。