2020年の誘致が決まってから、メディアは祝賀ムード。しかし庶民の本音が出るネット上では必ずしも喜んでばかりはいない。私もそういう気分の一人だ。無視しておこうかと思ったが、やはり一言書かずにはいられない。
2020年までに福島が綺麗に片付いて、人々の暮らしをとり戻せるのか。海外から来る選手や関係者の人達は、福島がどこに在り、何故こんな状況になっているのか知っているのか。「知っていたら来ない」と言う人はかなり多くいるはずだ。
誘致の最終プレゼンテーションの前に、福島の放射能汚染水の大量に漏れている事故が発覚した。これは重大な問題であったはずなのに。名前も忘れたなんとか言う首相が「Under control」だとウソをついた。
コントロールされているのはメディアだ。事実が漏れないように報道がコントロールされている。そこで安心して首相自ら海外に原発の売り込みをしている。そういうことを私たちは知らなくてはいけないだろう。
お上に逆らうのはアカだ、という言葉が日本では戦前から言われている。今もそれ式の考えの人が多いのだろうか。赤い国の中国は今や世界第二の経済大国だ。アカなどという差別用語的な物言いは古すぎる。もっと世界をよくよく見なくては。
さはさりながら、2020年のオリンピックは東京で開催することが決まった。しばらく前には、被爆都市の長崎がオリンピック誘致に手をあげたこともあった。どちらかというと、その方が今の時代に適しているように思うがどうだろうか。
とにかく決まった以上、意味のあるものにしてゆきたいものだ。誰にとって、どういう意味のあるものなのかが問題である。喜んでいるスポーツ選手には悪いが、メダルの数ではない。経済効果でもなかろう。元々オリンピックは「平和の祭典」だったはず。
世界の中で唯一の被爆国である日本が、原発で自爆して、そういう状況にあっても世界平和のために頑張る庶民の姿を見せる。そういうオリンピックにならないものか。
復興に勢いをつけるのなら、聖火ランナーは福島を始め各被災地をかけぬけなくてはならない。福島は、二度目のオリンピックが開かれる東京に電力を供給していた場所だ。私たちは、これからの計画の成り行きをよくよくウォッチしてゆかなくてはならない。
