今年はダニエル・スティールの小説を読むペースがいい。この本も、前回の本「Jonny Angel」に引き続き、何かテレビドラマ向きのように思える。今回は特にお笑い含みの愛情ドラマといったところ。
平和で緊張感の無い主婦生活を送っていた主人公は、突然夫から愛情がさめたた、あるいは元から無かったことに気付いたから、といって離婚を宣言される。夫には若い彼女ができたというわけ。
その後知りあったハンサムなバツイチの中年の男と仲良くなるが、彼はIT関連の実業家で、時々ニューヨークからカリフォルニアに出張する。出張の間に彼女が寂しくないように彼はクローンを差し向ける。
そのクローンは、顔かたちは彼そっくりなので、はじめは彼女はそうと気付かなかった。ただし切るものの趣味が派手で、いつもパーティーに行くようなピカピカの飛びすぎの恰好をしていた。そして激しいセックスをする。だが彼女の子供二人には受けが良く、クローンのおかげで彼は受け入れられる。
そのうち、クローンは自分が偽物であることを告白するが、彼女はそうと知りつつクローンとの時間も楽しむ。彼氏本人はそのことにジェラシーを感じ、クローンに成りすまして彼女を訪れ、彼女からクローンに対して本当は本物の方を愛しているのだと打ち明けられてハッピーエンド、クローンの役割は終わったというわけ。
なんとも現実離れした、ある意味バカバカしい物語でありながらSF的パロディとして十分楽しめる。
それにしても、彼女の小説はアメリカ人だけあって離婚が当たり前のようにストーリーの一部を構成していて、子供たちもそういう環境にあるのが当たり前のような雰囲気。
ところで中国の離婚事情はどうなんだろう、と思っていたらmklaoshiさんがFacebookの方に、中国の離婚事情のレポートについて書いておられた。とても興味深いので、またあらためて書かせてもらうことにしますね。
本のバックにはダニエル自身とそのクローンのつもりの写真が出ていた。