天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「日本中枢の崩壊」古賀茂明

 先輩が「これを読め」と言って貸してくれた本。
 よくある暴露本の一種かと思ったが、著者は現役の官僚の身分で自らの主張を書きつづっている。
 これを書いたときは経産省大臣官房付という身分で、現在は、大阪府「府市統合本部」顧問となっている。霞が関にいて、周りの官僚や無能政治家から煙たがられての人事だろう。
 出版されたのは昨年の大地震の後の5月。地震とは関係なく、その前から原稿を書いていた。当時の総理は菅さんで原発事故に関してのまずい対応でひんしゅくを買っていた頃だ。あの事故があったので、東京電力の官僚や政治家との癒着についてもズバズバ書き足されている。
 直近の話題から順に、氏の主張を私の言葉で並べてみると;
1)消費税のアップは許せない。その前にもっとやることがあるだろう。日本の実情にあった成長戦略がまだまだ考えられる。そういうことをしないで、後ろ向きな解決しか出せない。
2)官僚の天下り天国や、身分保証は撤廃しろ!官僚が優秀なのは、東大を卒業して国家公務員試験のⅠ種に合格した頃のこと。その後の官僚の仕事の仕方は無責任で非効率な働きばかりであるの。定年後の天下り先を作ることがいい仕事だと勘違いしているバカが多い。
勿論、古賀さんご自身のように、この現実に問題意識を持っている役人もいるにはいるが、わが身可愛さに声をあげない。
3)民主党政府にはがっかり。今は野田さんになって、またまたガッカリ。自民党がいいわけではなく、国民に希望と活力を与えることのできるリーダーがいない。自民党は元々官僚と協力関係でお互いの利権を守ってきた体質だ。そこにメスを入れようとした民主党が、いざ政権を取ると実際の国政を切り盛りする能力(スタッフを集めることも含めて)が無く、結局官僚のいいなりになっている。その典型が総理だろう。
 こういう認識をネットで広げてゆかなくては、マスコミは体制の都合のいい宣伝装置なので、そんなものの情報だけを信じ込んではいけない。真実を伝えあい、そして自ら活性化すべく起業する若者(若者でなくてもいい)を支援する体制を作りたいものだ。