天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」という本

 先輩が「面白い本」と言って回してくれた本。ホントに面白かった。著者は町山智浩というコラムニストで映画評論家。アメリカ在住らしい。北野たけし氏も絶賛とのこと。2年前の本なので、アメリカの情勢は大統領選挙の最中で、オバマ大統領がまだ確定していない時期であるが、充分に今のアメリカを描写している。
 いろいろなコラムをまとめた本だ。それらを要約して私なりにこの本としての主張を読み解くならこうだ。
 ブッシュ大統領はホントにひどかった。しかし、その彼を大統領にしてしまうアメリカの仕組みの方に問題がある。その問題とは保守派のキリスト教徒の存在だ。私はキリスト教をそれなりに信奉もしてきたが、昔からキリスト教は世界の勢力争いに利用されてきた。アメリカの田舎の白人たちは保守的キリスト教徒で、教会は彼らを洗脳する。そのおかげでブッシュは大統領に当選したというのだ。しかし、イラク戦争でその化けの皮が剥がれ、オバマ大統領の誕生となったわけだ。
 しかし、著者はアメリカ好きだと思う。アメリカ、イコール白人社会と見れば面白くもなんともない。しかし、30年後にはアメリカにおいて白人はマイノリティーになるということだ。大多数を占めるのは南アメリカからのヒスパニックということらしいが、中国人も沢山行っている。しかし、中国人は常に心のふるさとは中国なのだ。
 それはともかく、アメリカが白人のアメリカでなくなり、しかしアメリカはアメリカ。元々インディアンの土地にヨーロッパから食い詰めた白人が占領しただけの国。別の人たちにとって代わられても不思議はない。本のタイトルにされていることは事実らしい。それほど白人社会は一部の洗練された人々を除いて進化していないということだ。
 やはり次に来るのは、今まで虐げられてきた民族の台頭だろう。そういう状況の中で、日本人は民族全体としてもっと洗練されてゆかねばならない。そうでなければ、世界に貢献する機会も失ってしまう。