天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

上海万博(4)印象あれこれ

 メジャーな会場はどこも混んでいるので、二日目はマイナーでも楽しそうなところを目指して行った。タクシーでナンバーワンゲートへ行って入場。その近くに日本産業館があるはず。確かにあったが、そこもすごい行列だった。

建物の遠景はこれ。まだこの景色の段階では混み具合がわからない。
 さて、混んでいるので行列ができて何時間待ちとかになるわけだが、中国人ほど並ぶことが下手な人たちはいないだろう。地面に線を引いたぐらいでは並べない。入口の前には、並ばせるための白い柵がジグザグ状に出来ている。人気館ほど柵がたくさん。柵で囲まれた並び幅は人が2列で並べるほどの幅。
 これできちんと並んでいるかと思うと、そうはいかない。後ろからちょっとのすき間をすり抜けて前に行くやつがいる。家族や仲間で来ている連中は、小柄な奴を先行させてすり抜けさせ、2,3人前に出させる。そのあとをいかにも仲間だから当然という顔でグイグイ前に行こうとする。こちらがよけないで突っ立っているとグイグイ荷物や体で背中を押してくる。頭にきて「押すなバカヤロ!」と日本語で怒鳴る。そうすると、日本人と分かったかどうか知らないが、中国人ではない年配のおっさんが怒っているということがわかり、ピタッと押すのをやめる。先行したガキは、連れが追いついてこないので、結局来るのを待ったりしている。
 もうひとつのパターンはこれ。柵にはつなぎ目のすき間がある。数メートルの柵と柵とを並べると、下の代石が横に大きいので、並べた柵にすき間ができる。それがちょうど人ひとりすり抜けられる程の幅だ。この間をすり抜けて、1折り返し分一気に先に出る奴がいる。そういうことをしている奴がいても、誰も注意をしない。と、その方法で私の目の前に入ってきたやつがいる。私はまた指導精神を発揮して、トントンと肩をたたき「俺の前に入るな!」と怒鳴る。すると、「前につれがいる」というようなことをほざきながらも、私の後ろでおとなしくなった。
 ちょうど40年前の日本の大阪万博の頃、日本人は同じような行動をしていただろうか。開門と同時に我先に行きたいところに走って並ぶ映像が今でもあるが、並ぶ行列に柵は無かったと思うし、こすからく前に出ようとする奴はほとんどいなかったのではないかと思う。これは民度の問題だろうか、教育の問題だろうか、文化なのかと考える。
 40年前の日本では、東京オリンピックがあってから、大坂万博だった。ちょうど40年を経て中国では北京オリンピックがあり、上海万博だ。日本の新幹線もオリンピックに合わせて開通した。中国の新幹線もちょうど同じようなタイミングで出来始めた。中国の経済発展は、オリンピックまでとか上海万博まで、とか言われてきた。今まさに万博は開催中。日本は、その後高度経済成長期に突入した。その流れで行くと、中国経済はこれから更に経済成長が本格化する可能性が十分ある。元の切り上げが始まろうとしているし、内需拡大策が実施されている。中国の内需は大きなポテンシャルを持っている。先を見越して、少し多く元を持ち帰った。けちな話。
 
黄浦江の向こうに霞んで見える中国館。