天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「変わる中国、変わらぬ中国」

 この本は、先月発売ということと、紀行文中心ということでつい買った本だ。直近の中国紀行はいかばかりかと思った次第だ。前半3分の2くらいの紀行文を読見終わったので、感想を書いてみるか。
 発売が先月でも、直近の話は殆どなく、著者が二十数年前長春に語学研修に短期留学した頃の話と、90年代にバックパッカーとして上海や杭州方面を一人旅をした話が中心だ。その頃を回想して、今との違いや変わらない国民性などを書こうとしている。
 抱き合わせに三国志異聞などと題して何か書いてある。数十年前からいきなり三国志の時代まではさかのぼりすぎではないか、という噂が聞こえてきそう。私も一瞬そう思ったが、三国志演義を元にした小説などを読んでいると、今も変わらぬ中国人気質というものがそこに感じられるから不思議。
 その第二部、三国志異聞の方は、もうすぐ読み終わる吉川三国志を読み終えてから読むことにする。
 著者が初めて語学研修で行った頃の中国。私の友人もちょうど同じころに、会社から初の中国語学研修生として北京に滞在した。その頃の話を今も時々聞く。そこと相通じることが多い。というか併せて想像すると、今も変わらない中国人がそこにはいる。
 しかし、民主化という動きは中国を、中国の庶民を変えてゆくのではないだろうか。89年の天安門事件のときの中国政府の対応に、世界は驚いた。変わりたい人々の要求が、力づくで拒否されたとも言える。改革開放の流れで、海外との経済交流が始まった後の出来事だっただけに衝撃だった。しかし、その後、直近では北京オリンピックや上海万博で、中国はもはや経済大国であることを世界にアピールした。多くの人々が海外から訪れた。
 にもかかわらず、08憲章は抑え込まれ、これを書いた人へのノーベル平和賞は、政府は認めていない。まだ抑えられている。
 ここはひとつ、徐々にでよいから何とか変わったほうがいいのではないかと思う。