天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

上海万博(1)旅の話<到着編>

 予定通りに上海に行った。浦東国際空港について、かねて調べておいた地下鉄とかリニアモーターカーに乗ろうと、その案内表示に向かって歩いた。行けども行けども乗り場が無く、案内表示が無くなったので、通り過ぎたことが分かった。戻って見ると、両方とも入口のシャッターが閉まっていた。サービス時間は午後4時まで。私の飛行機は、夜9時過ぎ着だった。日本ならこんなに早く公共交通機関が終わることは無い。
 仕方が無いので、係りの人らしき人に南京路まで行きたいと言うと、バスがあると教えてくれた。73番に乗れと言ってくれたように聞こえた。尋ね歩いてバスターミナルまで行くと、係りのおばちゃんらしき人が話しこんでいるので、同じように「南京路まで行きたい」というと、「このバス」だという。73とは書いてない。これでもいいのか分からない。載ってから乗客の一人に「このバスは南京路に行くか?」と聞くと「知らない」とくる。なかなか出発しないし、不安なのでタクシーに方針変更しようと荷物を抱えて降りた。そうしたら、まだそこでしゃべっているおばちゃんが、「どこへ行く、南京路はこのバスでいいのだ」と怒鳴るので仕方なくまた乗り込む。おばちゃんはそのバスの車掌だった。覚悟を決めた。
 バスは、トンネルで浦東から旧市街地まで行った。「バスストップは南京路ではなくなんとかなんとかだ」とおばちゃんが言っていた。いくつかの場所で止まってから、そのなんとかなんとかでも数人降りたが、自分は降りそこなった。車掌のおばちゃんは前の方に座っているので、「まだか」と聞いてみたら「降りなかったのか?」とすぐに運転手に停車を命じて、ここで降りてタクシーに乗れと来た。元々、南京路に近いところまでゆく程度だったのだろうと思いつつとにかく降りた。いや降ろされた。
 街中とは言え、初めての場所で夜中に降ろされて、タクシーを待つのはちょっと不安。とそこへ、バイクのおっさんが来て「どこへ行く?乗れ」と来た。地図では地下鉄の南京東路が予約したホテルからいちばん近いことを確認していたので、「南京東路の地下鉄駅だ」と言ってバイクの後ろにまたがった。バイクの後ろで小型の旅行かばんを手に持っているので、おっさんもスピードは出さない。のろのろと信号無視しながら夜の上海の街を駆け抜ける。あちこちからブーブーとクラクションが鳴らされる。気にしていられない。
 ともかくも目的の駅についた。確かに「南京東路」と書いた地下鉄の入口がある。しかし周りは夜で暗い。少し歩きまわれば様子が分かったかもしれないが、よく分からない。おっさんは「30元くれ」という。400円ちょっとと思えば安いのだが、タクシー代よりは高い。私は、「30やるからホテルまで行け」と言って地図を見せる。おっさんは「大丈夫だ」と言うがよくわからない。携帯でホテルに電話しておっさんにしゃべらせるが要領を得ない。
 そこへタクシーが通りかかった。地獄で救いの神を見たような気持ち。おっさんから地図と携帯電話を取り上げ、いい加減な対応を思い切り日本語でなじって怒鳴ってからタクシーに乗り込んだ。タクシーの運転手は住所や地図を見ながら少し迷ったがなんとか連れて行ってくれた。着いてみると、タクシーも簡単には分かりにくい場所だった。地図情報では河南中路という広い通りに面しているとばかり思っていたら、その道が蘇州河の橋を渡る手前で河沿いの狭い道にに折れたところにあったのだ。蘇州河沿いだった。ほとんどビジネスホテル。よくもまあこんなところに日本から予約ができるなあと逆に関心してしまった。H.I.S.えらい!

これは、翌朝ホテルの朝食を食べた場所。壁際に並んだものから自由に取れるバイキング形式の中華。肉まん、揚げパン、チャーハン、焼きそば、などなど。飲み物は人工的オレンジジュースと中国の朝食には付き物の暖かい豆乳。
 部屋はすすけているが、オールド上海の写真などがつつましくかけられている。豪華な食べ物ではないが、確かに庶民の普通の朝ごはんが食べられた。これが嬉しかった。