天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

中国映画「黒砲事件」

 ここ数カ月、会員になっている現代中国映画の上映会に行けてない。というのが理由ではないが、今日は日中友好協会東京都連合会というのが主催する、水曜文化講座中国電影世界に行ってみた。場所は神保町付近で日中友好協会の本部である東方学会ビルというところ。ここは私が会員になっている八王子支部の本部がある場所でもあり、前から一度何かのイベントに行ってみようと思い。ときどき神田の本屋街、主にすずらん通りを下班後(会社が終わってから)それとなく歩いて探していたが見つかっていなかった。
 今日は、6時半からの映画を見るぞと、真剣に探したが、真剣になればすぐに見つかると思っていたビルが見つからなかった。最後はケイタイのGPSの地図を使った。古いビルで、昭和初期の建物ではないかと思われる古さ。映画の場所は狭い教室か、図書室のような部屋だったが、そこ以外の部屋も皆、1階から全て日中友好協会御用達の設備のようだった。
 映画は1985年もの。まじめな技術者が主人公。ドイツ語を話す技術者である彼の趣味は中国将棋だった。その駒の一つに「黒砲」というのがあるが、それをなくしてしまい、どうしても気になるので「黒砲を探せ」という電報を打ったところ、怪しげな文面でドイツ語をしゃべる技術者というので、スパイではないかとの疑いがかかった。そういうことで、疑われてしまうこと自体、当時の中国の時代を感じさせる。
 疑いがかかったおかげで、旧知のドイツの技術者が来たときに、通訳業務から外されてしまった。代わりに観光案内のドイツ語通訳が対応させられるが、ドイツ人は彼では仕事がはかどらないので、不平が出る。それを中国人はドイツ人の我がままと解釈したりする。中国らしい。そのおかげで仕事には支障が出て、だれの責任かということになる。
 結果は、技術者の疑いは晴れてよかったということになるのだが、その当時の会社の中の共産党の位置づけがよくわかる。書記が納得しない限り、会社の社長が彼を信用しても思い通りに通訳として使うことができないのだ。そういう状況がよくわかる。映画の製作者はこの理不尽な状況をまじめな人たちを写すことでアピールしようとしてたのだろう。
 映画を見てさっさと帰ろうと思ったら、「中国文化講座」だったのだ。映画について観賞会が始まってしまった。少し聞いていたが、さすがに場所は西神田。途中で失礼して帰宅したというわけ。参加者は10人もいなかった。ほとんどが高齢者。私よりも高齢者という意味。
 今度顔を出すときは、腹ごしらえをしてじっくり構えてみるのも面白いかもしれないと思った。