天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

速読

 先日テレビで、速読をやっていた。どうしたら速読ができるかということ。内容は自分で持っている本とほぼ同じだった。テレビでは、読むのが遅い3人が速読の訓練をして、3日で倍の字が読めるようになったということだった。1年に50冊くらい読む人は100冊となり、残りの人生が倍になったような気分になるだろう。しかし、テレビに出た3人のうち一人は1年に1冊しか読めないとのことだったが、泣いて喜んでいた。しかし、1年に1冊しか読まない人が、倍の2冊になっても大したことはないのではないだろうか。泣く程のことではないな。ワシは100冊読めると嬉しいが、泣くことはないな。
 速読を試してみた。実感としては、読む物によると思う。平易な言葉で書かれた小説などは効果がある。一方、読みなれない言葉が出てくる学術書だとか、経済関係の書といったものは、単語の意味するところを考えながら読まねばならない。難しい単語の出てくる本は、そう簡単にはいかない。それが速くなったとしたら、その分野にそうとう明るくなっているはず。
 昨日からスパスパ読んでいる本は、陳舜臣著の「天球は翔ける」という本。これは華僑の実情を書いたような本だ。時代は日本でいえば幕末から明治維新。中国では太平天国の乱が終わったころだ。清朝末期ともいえる。そういう意味では歴史小説なのだろう。著者の年齢は司馬遼太郎氏と同じ。こちらのほうが庶民派だろうか。時代は背景であり、そこに生きた人々が生々しく描かれている。福建省琉球の人たちの話。天球というので、さぞ大げさな話だろうと思って、買ってからかまえてしまって読んでいなかった。そしたら「天球」というのは主人公の名前だった。
 積読というやつだったが、速読しようと思い立ったら一気に読めそう。そうは言っても上下2さつなので、一定の時間はかかる。しかし、こういうものをスパスパ読んで行くのも楽しい。
 英語の速読もありうるだろうな。さしずめダニエルの恋愛小説は速読が可能。しかし、リサ・ランドールWarped Passagesは精読しないと、意味がわからないままになってしまう。私など訳文を書いてみて確認しながら読んでいる。これが速読できたら、英語と物理学がハンパではない人だろう。
 速読とは集中力と得たり。