天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

食糧問題

 「なぜ世界の半分が飢えるのか」という本が届き、読み始める。内橋さんの本を読んでいて紹介された本で、これは読んでおかなくちゃなと思ったのだが、なんと訳本の初版が1984年。25年以上前、というえば四半世紀前ということになる。読みだすと、数字的データは当時のものであるにしても、実態は変わっていない。著者はスーザン・ジョージ。フランスの女性と紹介されていたが、アメリカ人でフランス在住らしい。
 第三世界では、毎日飢餓と貧困で命を失う人たちがいるが、その原因は食糧生産の量が絶対的に不足しているわけではなく、大量の穀物を人間ではなく、家畜が諸費してしまうところに問題があるという指摘だ。以前、牛を育てるトウモロコシが多くの人たちの食糧を奪うことになるという説を聞いた。これと同じ話。中国の人がみな、アメリカ人のように牛肉を食べるようになったら、世界中が食糧不足になる、などという話も聞いた。バカにした話だ。今すでに飢えている人々のいる国があり、一方で過食、飽食による成人病になる人々をかかえた国がある。
 農業が利益追求の手段とされた結果、このようなことになってきた。自由に利益を追求してもよい、競争させることで、この現象が加速しているともいえる。著者とともに活動する人たちは、もっと適切な制度で食糧の配分がされれば、このようなことは起きないはずだ、ということを主張している人たちらしい。
 しばらく、氏の著作を読みながら、考えてみようか。