天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

Special Delivery

何が特別に配達されたのだろうと思ったら、Babyだった。Danielle Steelの小説。ダニエルの小説を佐高氏風に批評するとどうなるだろう。佐高氏は読まないと思うが(汗)。一口に言えば娯楽小説として片付けられるかもしれない。たとえばこの本はこんな話だった。
二人の娘を嫁がせた主人公Amandaの最愛の夫が亡くなる。娘の嫁いだ相手の父親Jackは、洋品店を経営している実業家で、ずいぶん前に最愛の妻を亡くして以来、女性との浮名を流す生活をしていた。中の筋書きを飛ばして、結論を書けばその二人が愛し合うようになり、Amandaが妊娠してしまい、子供たちの祝福を得て結婚した日に出産となったということ。あまりにも簡単に結末を書いてしまってダニエルに申し訳ない。
 筋書きはそんなことだが、ダニエルの本の良さは平易な英語にも関わらず、人の心の機微、特に男女の愛を実に憎いくらいに表現している。辞書を調べなくても読めるのでお手軽。それで読み続けている。これを佐高氏的に批判すれば、まず貧しい人が手にする本ではないだろう。アメリカのお金と暇のあるおばちゃんたちが好んで読むのではなかろうか。だいたい、主人公は生活の苦労をしていない。しているときもあるが、必ず成功して、あるいはラッキーで裕福になる。そういう人たちの恋愛模様を書いている。庶民ではない。庶民があこがれる人たちの、あこがれるような恋愛物語なのだ。それでもおばちゃんたちは、自分に引きかえて色々想像して楽しむ。このおじちゃん(自分)もそうだろう。
 なので、プチブル的だと批判しても仕方がない。彼女ダニエルは成功者であり、恋愛物語を書く才能により成功した。それを読んで楽しむ人がいるので彼女は成功した。それでいいではないか。
 問題は、そうやって成功した人たちが次に何をするかだろう。私は特に成功していないが、次に何をするかという歳になっている。