天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

蒼穹の昴

 NHKの番組で「蒼穹の昴」というのをやっている。浅田次郎氏の本が原作。日中共同制作ということで、西太后役が田中裕子さん。中国人役者の中に混じって堂々たる演義。中国語は本人の音声なのかな。ともかく音は中国語で日本語字幕が出るので、ヒヤリングの練習にもなる。6日土曜日には、5回分をまとめ見した。歌もなかなかいい。浜崎あゆみのBALLAD。2度行ったことがある紫禁城が部隊なので、景色も楽しい。
 それにしてもこれは宦官の話。宦官という存在自体、中国独特のものだと思う。ドラマの始まりもナイフを握り締めた少年が、お母さんのためにという決意で自ら切り落とすシーンが一瞬あった。親兄弟のためなら、自分の体を犠牲[かたわ]にしても、金を稼ぐというのは立派なことだという考え方だ。これは今も使われる。子供の体を捻じ曲げて乞食に仕立て上げる。この時、子供には親兄弟のためだといい含めるのではないだろうか。なんとむごい。
 中国と言う国は、独立、自尊、主権を主張して海外から人権を理由に干渉されることを嫌う。そうであれば、この貧農の(と思われる)少女の体を犠牲にしてしまうようなことを断じて許さない、という施策を実際に行なわなければならない。いかに軍事力を強化し、海外に武力を誇示して国民の誇りをかきたてようとしても、やはり国内において、弱いものが犠牲になり、格差どころか人の生きる権利を阻害するようなことは、断じてなくさなくてはならない。
 話がそれた。蒼穹の昴では宦官の若者が嬉々として宮廷に入り、権力闘争に巻き込まれてゆく。まだ25分の5しか見ていないので、大した感想をもてないが、宦官の世界とは陰湿なものかと思っていた。おそらくそうなのだろうが、ドラマのこれまでの雰囲気は、その中で毅然として生きてゆく青年が主人公のように見える。先に原作本を読んでしまおうか。