王憲林教授という人とその門下生による音楽会というのに行った。それは誰だ?という具合だったが、Facebook友達からの案内があって、二胡の演奏もあるというので、行ってみた。
二胡の方は、武楽群という人とやはりその門下生の演奏だった。武さんは日本に来て二胡を教えている人たちの中で、草分け的存在の一人。日本で二胡学習者用に譜面の本をたくさん出している。自分も2冊ほど購入。実物を見てみたかったということも実はあった。しかし本来の王さんの門下生は歌だったが、これが思いがけず素晴らしかったので、一人ひとり紹介しよう。
そもそもこの王さんは、現在中国中央音楽院の教授であるが、20年ほど前に東京芸術大学に留学していたらしい。その方が、門下生の希望もあり、20年を記念して日本でコンサートを開きたかったのがやっと実現したということだそうだ。
場所はいつも現代中国映画を見に行く文京区シビックセンターの小ホール。
1年生の崔立群さん モーツアルトのオペラ
2年生の張ブさん ディカプア
2年生高嘉彩さん マイラ変奏曲 カザフ民謡
5年生談嘉成さん モーツアルト
3年生王慕ケイ 印青作 芦花
5年生劉旭さん と 高嘉彩さん 浜辺の歌
劉宇 プッチーニ 星はきらめき
陳金ジンさん ビゼー「闘牛士の歌」
談嘉成さん と ベイ元梅さん
二胡の武楽群さん
武さんは、この二胡は東日本大震災のときのガレキの木から作った二胡であると説明。
ガレキからは、二胡だけでなく、バイオリン、ビオラ、チェロなどの楽器も作られた由。
それらの裏には、津波にさらわれずに残った一本松の絵が描かれているが、それはこの武さんが描いたものだ。
武さんの門下生と合奏で花は咲くと中国の二胡曲賽馬を演奏した
こんなまだ幼い女の子も仲間に入っていた
劉旭さん プッチーニ ムゼッタのワルツ
高士棋さん マスネ
ベイ元梅さん グノー 宝石の歌
劉宇さんと陳金ジンさん プッチーニ
と孤独という歌
そして王憲林さんご自身の歌 雲南省の民謡
最後が先生と門下生全員の歌
「天空の空ラピュタ」より 君をのせて 久石譲作曲
素晴らしいの一言だった。
客席は9割以上埋まった。その客の9割以上は中国人だった。東京に暮らす人たちだろう。聞こえて来る会話がほとんど中国語だった。しかもご婦人が多かった。
それはそれで、当然の姿だろうと思う。しかし文化で中国を知るとてもいいチャンスなので、もっと日本人に来てほしかった。これではニューヨークで歌舞伎をやった時に客のほとんどがアメリカ在住の日本人というような感じだ。
二胡だともっと日本人が集まるかしら。二胡に魅了される日本人が増えていると思う。