天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

パナマ文書の報道

 手帳の今日の日付のところに、「3号館402教室18:30〜パナマ文書」と書いてあった。少し前にメモしておいたものだ。大抵はFacebookで、集会やセミナーなどの情報を得て、これはと思うものをメモしておく。




 母校の関係では、早大有志の会が「総がかり」と連帯していろいろ催し物をやるが、その場合FBにしばしばリマインドがくる。が、今日のはそうでなかった。いつ誰が教えてくれたかわからないながらも、メモにあったので、ダメ元で出かけた。
 5時過ぎまで会社でウロウロしてから山手線に乗る。時間がない時の食事は最近は松屋のカレー。カレーは飲み物だと、デブのタレントが言っていたが、松屋のカレーは急いでいても飲まないほうがいい。高田馬場松屋でカレーを食べていると、隣の若者二人はグリーンカレーを食べていた。松屋にもそんなしゃれたものあったのか。八王子の松屋にもあったかな。
 カレーの話はやめて本題に入る。今日の主催は、有志の会ではなく学校側だった。入り口で早稲田大学ジャーナリズム大学院という冊子を渡された。いつの間にこんなものが出来ていたのか。確かに3号館といえば、昔から政経学部だった。今の建物は外見は昔と同じ風合いになっているが、中に入ると中庭ホールにエスカレータがついてショッピングモールのような気配。今日の参加者は有志の会でやる講演会より平均年齢が若そう。まだ本題に入らない。
 さて、パナマ文書という表題につられて来てみたら、話の内容はパナマ文書の内容とは直接関係がなく、この情報がどのように報道されたかというジャーナリズムのあり方論だった。それはそれで面白かった。思えばこの自分の出身学部は昔から多くのジャーナリストを輩出してきた。我々の頃もそうだったが、いざ就職となると金融機関が圧倒的に多くなっていた。自分もその流れで保険業界で会社生活を終えて、いやもうすぐ終えようとしているこの時期に、憲法の話やジャーナリズムの話を聞きに学校に戻ってきている。なんか因縁めいたものを感じる。また何かを始めたくなる。いやいやもうそういう年齢ではないだろう。始めたのは二胡だけでよしとしなくては。
 で、本題だが今日の講師は3人。朝日新聞の奥山俊宏さん、共同通信の澤康臣さん、それにフリージャーナリストのシッラ・アレッチさん。上から二枚目の写真で、スクリーンの横でしゃべっている女性がアレッチさん。この人はパナマ文書を公開したICIJという組織のメンバー。ニューヨーク在住だが、日本留学の経歴があり話は日本語だった。
 前書きが長すぎたので、内容は要点を絞って。(なんだそれ)
 パナマ文書というと、先日NHKでも放送していたパナマの法律事務所、モサック・フォンセカが公開した文書で、ペロッと紙か冊子が出てきたような印象を受けるがそうではない。このICIJというアメリカの非営利調査会社が、時間と手間をかけて資料を分析して作成したリストなのだ。
 アレッチさんの話は、元データは2.6テラもあって、それをITを駆使して分析した。そのツールの説明から入った。3枚目の写真がツールを紹介している画面。1テラは日本語の単位では1兆のこと。2.6兆もの文字が集積されたデータ分析はITなくしてできるものではない。つまりジャーナリストも今や情報リテラシーがないと務まらないというわけ。
 パナマ文書の内容は、タックスヘブンと言われる地域にペパーカンパニーを作って利益隠しをしている企業、富裕な個人の名前と住所など。しかし、そういう事実があることは前から世の中に知られていたことで、私のいた保険業界でも特に再保険会社と言われる会社はずいぶん前から、当然のようにそういう地域に子会社を作っていたが、顧客のリスクヘッジのためにやっているという理屈で違法ではないとされている。
 パナマ文書といわれるものは、そういうタックスヘブンの地域のうち、たまたまパナマの法律事務所、すなわち会社設立事務や運営事務を代行するところからリークされた情報群だ。今日の話の中では、情報を引き出す、すなわちリークさせることもジャーナリストの仕事の一つだということで、これは結構大掛かりな情報リークのことだ。
 長くなってきたので以上を第一部として、今日はこれまで。体が弱いのに、これで徹夜してもな。明日が休みならいいけどとりあえず出かけるので、続きは次回とします。晩安。