天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

都知事選挙のことなど

 先般の都知事選で当選した猪瀬さんは、最近はオリンピック招致であちこち出かけているらしい。色々なプレゼンテーターが活躍している横でニコニコしている。そんなんでいいのだろうか東京都は。
 福島の問題は、東京電力が起こした問題であり、東京電力は東京都に電気を供給する会社で、都が大株主として座っているらしい。政府及び地方公共団体が2.7%の株を保有している。
 ところで、あの都知事選を戦った宇都宮さんは、選挙前になって何か急に出てきたような印象があったのではないだろうか。確かにそれまでは割と地味に弱者の側の弁護士として活躍されてきた。サラ金問題が専門のようでもあった。その宇都宮氏が市民団体などから乞われて知事選に立った。
 昨日の氏の講演から、この選挙に関するお話の部分を少し紹介しておきたい。
 選挙運動ができる期間は約1カ月。被選挙人として登録するには300万円の供託金が必要だ。弁護士は金持ちと思われているようだが、宇都宮さんは貧困問題に取り組む弁護士なので、高額な弁護料を払える人など相手にしていない。供託金の300万は立て替えてくれる人がいて、立候補に立つことが出来た由。
 日本の選挙制度のおかしな点は、まずこの供託金が高すぎること。そしてこのおかねは、有効投票数の10%を取得しないと没収されてしまう。即ち、300万円くらい無くなってもいいくらいのお金持ちしか立候補することができない。有力候補の一人とみられていた元神奈川県知事の松澤さんなどは、皆お金を没収されている。
 そして1000万人の住む東京都の知事選で、ビラは30万枚しか刷ってはいかないことになっている。これで、どうやって立候補者の思いを伝えることが出来るのか。また宇都宮さんの側に選挙運動違反があったとして逮捕者が出ているが、これは70才代のボランティアの人がアパートの郵便ポストにビラを入れたというのがその理由だ。アパートの郵便箱にビラを入れるなどは日常茶飯事に行われている。
 ウチの団地にも毎日、各種の広告ビラが投げ込まれている。宅配ビザや中古マンションの販売などetc.そういうのは何でもなくて、選挙ビラだと不法侵入罪が成立するのか?
 しかしてかかる状況の中で宇都宮さんは当選しなかったのだが、この短い時間に盛り上がった市民運動。宇都宮さんの言葉で50を超える勝手連が結成された。勝手に集まった連中が沢山宇都宮さんを支援した。共通の問題意識は原発反対と憲法改悪反対である。各勝手連の出所はそれぞれでも、この共通意識を持った人々が連帯するきっかけになったことは都知事選を戦った一つの成果だ。当選こそしなかったが、そのように前向きに評価されている。ひょっとするとこれが最初の一歩で、まだこれからがあるかもしれない。
 宇都宮さんは、昨日は4時30分までの時間を少し延長して話されて、それから更に夜の部の依頼にこたえて、別の会場に忙しく移動された。