天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「中国歴史の旅」(下)陳舜臣

 大型連休であれば、本来中国に出かけるところであるが、今回は諸般の事情で日本に留まり、たまにゴルフなどをして過ごす。出かける代わりに掲題の本などを読む。副題が「上海から桂林へ」とあり、上海から長江をさかのぼるように各地の様子が書かれている。
 各地の様子といっても、陳さんの文章なので、その地にちなんだ歴史的な出来事を振り返りながら解説をしてくれる。ただし街の様子は1997年に出ている本なので古い。
 上海、南京、蘇州、武漢、福建、桂林、最後はなじみの広州といった街々が述べられている。
 福建のところでは、直近で(といっても昨年11月だが)行ったアモイのコロンス島のことやそこに大きな像となっていた鄭成功のことが詳しく語られていた。これを読んでから出かけたら、また一味違う趣でその地を歩くことができただろう。しかし、行って見たことがあることで、ここが語られている個所を親しみを持って読むこともできる。
 武漢の辺りは2,3回行ったので、その地の光景を思い浮かべながら読めた。そして最後の広州は最近の様子をかなり知っているので、この記述の古さが目立った。しかし、これらの地の最近の様子はともかく、何気なく通り過ぎていた場所が、歴史的な出来事が起きた場所であることが多い。中国は公園や広場に、ナニナニ烈士の記念と書かれた碑があちらこちらにある。有名人がしばらく滞在して何かしたという場所もにもその銅像や石像があったりする。この本を読むと、そういうものを見過ごさずに歩くようになるだろう。
 そして中国からベトナムへ列車の旅ができそうなことが書いてあった。これは耳より。そのうち、落ち着いたら雲南省海南島、そして更に列車で中国の外に出てみたい。 
 今回は本を読むことで納得しておとなしくしておこう。