天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

ペシャワール会報 No.115

 さて今日は何を書こうかと思って机の上を見ると、乱雑に色々な書類が乗っている。その中に最近届いたペシャワール会報があった。表紙の絵は、いつものように甲斐大策氏。
 中はまず、中村氏がまだ続く水路建設の様子を書かれている。既に出来た水路の周囲が緑に包まれ、人々の暮らしが戻った様子がカラー写真で載っていた。けっこう費用のかかる会報だが、このカラーでよく雰囲気が伝わる。出来上がると65万人の人達が暮らせる環境をとなるらしい。半端な数ではない。大した事業を中村医師個人の努力と、私設支援団体の手で成し遂げた。
 電車の中に、海外青年協力隊と海外シニアボランティアのポスターがあったが、この中村氏の活動を知ると、ああいうものがかすんで見えてしまう。かつては退職したら、語学力を生かしてシニアボランティアをやりたいと思い、二度も説明会を聞きに行ったものだった。しかし、実際は手に職のある人の方が具体的に途上国で技術を教えたりする仕事が多く、文科系的な仕事は日本語教師くらいだった。
 そういうものを利用して海外で何かをするのも確かにいい。しかし、切羽詰まった必要に答える。しかも継続的に対応するのでなくては、実際には訳にたたない。井戸を掘るボランティア活動もあるが、井戸を掘って満足して帰って来ても井戸はメンテナンスが必要だ。現地の人達が、現地の道具でメンテナンスできるようになるまで世話をしないことにはほとんど意味が無い。現に中村さんたちも、医療活動の次には井戸掘りを進めた。その維持管理もいまだに苦労しておられる。そろそろ自分も体が動くうちに、今よりましな事をしたいものだな。
 会報には、中村医師と一緒に苦労し、活動してきた現地の人達の言葉による活動報告や、感謝の言葉が載っていた。