天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

「大地」と言えば

 大地といえば、パールバックの小説だろうか。「大地の子」という本もあったが、今読んでいるのは一番古い「大地」、エミール・ゾラの本。なんと19世紀に書かれたものだった。
 数年前に神田の三省堂で古本祭りのときだったか、程度のいい大型ペーパーバックでPENGUIN CLASSICSというクラシックな本を買ったのだった。いわゆる在庫本。
 英語は仏語からの訳本ということもあり、難解ではないが、さすがに斜め読みということもできないので、地道に少しづつ読んでいる。と、なかなかこれがいい。1800年代後半のフランスの農民の生活が描かれている。ヨーロッパだけあって、この頃の小説と言えども開放的だ。庶民の生活そのもが開放的だったのだろう。その当時の生活感覚は恐らく今とさほど変わらないような気がする。
 今のフランスも農業国でることは変わらないし、葡萄畑の中でセラーのある家に住み、ワインを日常的に愛しながら、生きていたのだ。そういった様子が、なんとなく微笑ましく見えてくる。もっと読み進むとテーマは他にあるのかもしれないが、なかなかいい本だと思う。そうでばければ、21世紀まで読み継がれるような名作とは言えないだろう。あせらず、ゆっくり楽しむことにしよう。