天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

中華思想

 中華思想というのは、ともすると自己中心的な考え方とらえられ安い。そして、中国が中華思想だから全ての政策が自己中心でいけないように言われることがある。しかし、よくよく学習をするとそういうことではなかった。
 国が国たる以上、自国のことを中心に考えるのはあたりまえだ。大国は特にそういう傾向が強いかもしれない。中華思想というのはそうではなく、こちらに向かって朝貢してくる周囲の国を認めるということだ。それは国でなくて、地域でもよい。
 日本も、日本の歴史が確認できる範囲の、出来たての頃は中国に朝貢していた。邪馬台国の時代だ。それから、遣唐使、遣隋使なども実は朝貢貿易を意味することばだ。貿易とされるのは、朝貢即ち朝廷への貢物に対して、朝廷からのお返しがある。これが朝貢したものよりも価値のあるものであるが、そのようにして色々な物が交流していたのだ。
 朝貢するのはどこからでもよく、朝貢する限りそれは中国の属国とみなされるので、その国との境目などは気にしない。国の境目に線を引いて領土を確認する必要を感じないのだ。そういう歴史的な文化の国なので、領土問題をはっきりさせないまま経済交流など、国交を維持してゆくことをなんとも思っていないのだ。ある意味で、共存共栄の一つの姿かもしれない。
 ただ、その場合、中心は中国にあることが前提である。