天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

マカオへ

 26日朝、友人と二人で広州駅横にある長距離バスのターミナルからバスに乗る。

行き先は珠海。約3時間かかる。途中の景色は河をいくつも渡る。
 12時頃についたので、ケンタッキーで一息ついてからいざマカオへの入境口へゆく。

この大きな門から歩いてマカオに行く。
 手続きの窓口は、中国人用、マカオ人用、外国人用などずらりと沢山あり、それぞれ大勢の人が列をなしている。私は外国人の列。友人は中国人の列。向こうで一緒になるが、別々の列。やっと私の順番があと3人というところで、友人がやってきて「今日は私はマカオに入れない」と言う。
 パスポートを作ったから大丈夫だと言っていたのに。確かマカオには月に1回、香港には2回行けるという制限がある。それは知っていたがそれは通行証のことで、本人がパスポートがあるから大丈夫というのを信じて疑わなかったのに、やはりダメだった。
 そこで「アッそう」と言って自分一人さっさとマカオに入るという訳にもゆかない。初めてのことで、一人より二人の方が心強い。しかも相手は一度行っているからおおよそのことは知っている。とりあえず、長い列をいったん戻り始める。外に出ると色々な人が寄ってくる。出国できなかったことが明白なので、色々と裏の手段を講じるのを手伝おうという訳だ。
 いづれにしても、彼の場合月が替わるか、ビザのようなものを取らなければ出られない。9月に一度足を踏み入れているのだ。
 そこで私は究極の選択を迫られる。初めてのマカオの旅を諦めるか、友人を残して一人マカオに入るか。二日後には帰国しなくてはならない私は、いったん一人で行くことにした。そしてホテルにうまく落ち着くことができればOK。もし問題があって滞在できなようであれば広州に戻るということにした。
 入国手続きを終えて外に出る。よく分からないままにタクシーに乗り、ガイドブックにあった格安ホテルを告げる。予約もしていない。そこを断られたら次のホテルへゆくだけ。どうしても宿が見つからなければ、高級ホテルに行くか、広州に戻るだけ。
 タクシーは、入境口の広場を過ぎると曲がりくねった狭い路地をガナガン飛ばす。どこを走っているのかなどは分からない。路地だと思ったのは実はそれがマカオ中心部の昔ながらの道そのものだった。
 ホテルに着いた。

ホテルの正面。英語ではHotel Holiday。細い路地の坂の途中にある。

少し離れるとこんな感じ。

もっと離れると路地の狭さがよく分かる。登り坂方面の一方通行の道の途中。
 部屋は空いていて、チェックインOK。チェックインと言っても、名前を台帳に控えて、宿代を渡すとホイと鍵をくれただけ。パスポートなど見もしない。領収書もくれないので、出るときにまた請求されても困るので、「領収書はないのか」と聞くとおっさんが「お、忘れてた」と言って、カーボン紙入りの領収書ブックに書いて1枚くれた。
 ともかくも寝る場所を確保した。入境してからほんの2〜30分だった。外で心配している友人に電話を掛ける。電話は通じた。無事にホテルに入ったので広州に戻ってもらうことにした。ひとまず成功したものの、友人には悪いことをした。彼の不注意とも言えるが、中国の制度が庶民に優しくない。やたらと国外に出稼ぎに行くことを制限しているのだろうが、気の毒した。