BORN TO RUN
日本名は「走るために生まれた」。クリストファー・マクドゥーガルと言う人の本。NHKのBOOK REVIEWで紹介された本。本屋の店頭でなかなか見つからないのでネットで注文した本。今年の2月の初版なのに、5月には3刷になっていた。
本当に心ひかれる本と言うのは、読みだすと早く先が読みたくて仕方が無い。にもかかわらず、読み終わってしまうのが惜しいような残念なような気がしてくるものだ。この本も自分にとってはそうした本の一つ。
なので、余分な解説も書くのが申し訳ないので、以下、心に響いた箇所とか、なるほどそうかそうかもしれない、そうだったのか、などと思った箇所をそのまま抜粋して紹介しよう。
○愛する能力と走ることを愛する能力にはなんらかの関係がある、・・・どちらも自己の欲望に執着せず、欲しいものはわきに置いて、いま手にしているものに感謝することが大切だ。忍耐強く、寛大で、多くを求めずにいることにかかっている。セックスとスピード―この二つは人類の誕生以来、共生関係にあり・・・
○(走り終わったあと)会場を去るのではなく、ゴールのそばで寝袋にくるまり(最終ランナーが来るまで)寝ずの番をする。夜が明けてつぎの朝になってもまだそこにいて、声をからして応援し、最後の根強いランナーに、きみはひとりじゃないと知らせるのだ。
○トレイル(山道)の瞑想をやってみろ、ただ足元のトレイルを見ながら歩いてわき目はふらず、すぎてゆく地面に、ただ無我の境地にはいるんだ
○人は年をとるから走るのをやめるのではない。走るのをやめるから年をとるのだ。
○がんばっているなと思ったら、がんばりすぎている。
以上、心に残った部分。走ることを通じて、人と人の出会い、いたわりあい、そしてそのことによる絆。これが人が人である意味なのだと感じさせてくれる本だった。