天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

新聞から

 今日の東京新聞の一面は、「元徴用工への賠償確定」と「辺野古工事再開へ」というもの。前者は色々議論があるだろうが、被害者の身になってみれば賠償請求するのは当たり前。朝鮮半島を日本が植民地支配していたころの出来事。つまり南北朝鮮になる前。そこでふと思うのは、北朝鮮による拉致問題。これも未解決のままではあるが、どうして当時の北朝鮮は日本人を拉致したのか、その目的とか動機は何かといったときに、この「強制動員」「強制徴用」というのは「拉致」と同じようなことではないか。拉致という行為の遠因には、こうした歴史的事実があるのではないかと、ふと思った。
 さて、当面する大きな問題は、明日にも沖縄の辺野古工事を再開する状態になっていること。この辺の状況を先日のシンポジウムの際に配布された沖縄新報から見てみる。

 まず、辺野古の広大な海を埋め立てるのに使う土砂はどこから来るのか。はじめの絵の通り、瀬戸内地区(岡山県岡山市香川県小豆島)、門司地区(山口県防府市・福岡県北九州市)、五島地区(長崎県五島市)、天草地区(熊本県天草市)、鹿児島県佐田岬奄美大島、徳之島。そして三重県では新吉の土台となるケーソンが作られる。

 二枚目の図は、本土に駐留していた米軍が、沖縄に移転している状況を示している。移転の結果、現在は日本の国土の0.6%の沖縄が駐留米軍基地の70.6%を負担している。そして基地の周りでは、事故による被害や米兵の暴行事件が起きている。
 そして今また自然の宝庫である辺野古の海を埋め立てて、新たに基地を作ろうとしている。しかも費用は日本持ち。つまり我々の税金によってこういうことが行われようとしている。心ある日本人なら怒るのは当たり前だと思うが、自分の住む街ではないので他人事感覚でいる人が多くないか。県で言えば、自分の所に来られるくらいなら土砂ぐらい提供するわといったところか。
 今回の決定は法的におかしいと社説で指摘する。沖縄県が埋め立て承認撤回としたことに、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づいて承認撤回を求めたこと自体がおかしい。この法律は市民のためのもので、私人でない防衛局がよって立つ根拠にはならない。こんな行為を認めて承認撤回の効力を停止するなどと国交省が決める。政府内で結論ありきの猿芝居をやっている。もはや法治国家と言える国ではなくなっている。憲法を踏みにじる政府は、この程度のことを何とも思わないのだろう。自民党の自浄作用は皆無に等しい。
 政府が日米地位協定について、アメリカときちっとした対話を進める姿勢が無ければ、このまま国を売り続ける状態が続く。