天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

沖縄・辺野古から考える、私たちの未来 玉城デニー

 今月1日に出たばかりの本。

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 本書のなりたちというのが、まえがきのようなもので、ここにあるように早稲田に来て講演したときの内容を、沖縄県が出しているQ&Aを交えて本にしたもの。

 デニーさんの生い立ちから、知事に立候補するまで、知事になってからのこと。そして彼の本音の主張。写真やデータもある。裏表紙には、今年7月にロックフェスティバルに出て舞台で歌っている写真もある。

 大変な立場で活動をしているのに、暗さが無いところがとてもいい。

 ここで言いているのは、単に辺野古の新基地建設をやめてくれということではない。民主主義にのっとった、正しい政治をしてくれ。正しい政治をする政治家を選ぼうじゃないかということだ。つまり今の政府がやっていることは正しくない。民主主義にもとるということで、それはひとり沖縄の問題だけじゃない。もうめちゃくちゃ。

 今日は、この本を読みながら蒲田まで行った。そこで、東アジア文化フェスタというのをやっていた。日中友好協会が行う文化フェスタで2回目。

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 2時からの開演で指定席なので、開演前に蒲田で食事をした。孤独のグルメを実行しようというのでネットで調べたが、駅地下にはゴローさんが行った店がなく、お勧めででてきたスリランカ料理の店に行った。駅を降りると駅ビルに沖縄料理の店がレストラン風にあったので、沖縄の本を読んでいたところなので心惹かれたが、孤独のグルメチックではない。

 初心貫徹でスリランカ料理というところに行ってみると、客らしい人は一人。おばさんがいきなり3,4分待ってくれという。これはいかん、と思ったが中の説明などをみると、アーユルベーダとか言って、モニターではスリランカ紅茶のことをビデオで流している。もうやめようかと思って、「できないならもういいけど」と言ったら、「料理を温める時間が云々」と言うので思いとどまり、唯一のランチメニューを注文。

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 食べ放題ではないが、お皿に自分で好きなだけセルフサービス。ワンプレートランチと書いてあったので行ったのだが、まあたしかに結果1枚の皿に盛りつけた。右の写真はデザートと紅茶。要するに体にいい食事というわけだろう。味は、エスニック風のスパイスが聞いているのでほぼ想定通り。香菜もたっぷり自分で入れたし。

 一応予定の行動ができたので、満足して会場に行った。

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 開演前なのに、この子たちが歌っていた。リハか、と思ったがあとでみんなで歌う歌の練習を兼ねて、プレオープニング。この写真を撮ったら、となりのババアが撮影禁止だという。プロのステージなら映像も有料なので勝手にとってはいけないということがあるが、素人集団の演芸会のようなもの。撮影禁止とあっても、本格撮影でなくスマホでバシバシはよくやっているところを見る。中国なんかすごい。

 それを関係者でもない人が、他人の行為を注意する。対して意味のないことも会場にそうかいてあるから、ということで他人の行動に口出す、一種の同調圧力。これが日本人の悪いところでもある。同調しないと村八分。ともあれ、ババアがうるさいのでしばらく写真はやめた。なので、ここには無し。

 出演者の紹介だけしとくと、まず宝田明氏。御年85歳。朝鮮で生まれ、満洲育ち、父は満鉄社員。帰国後ご存じ、映画や歌にという芸能人。しかしこの経歴で、戦争の悲惨を体験している方なので、最近はこういう場所での活動が多いらしい。「私の願い」という自作の平和を願う歌を歌った。満洲にロシアが侵入したときに被弾しているその傷が今も傷むそう。

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 そのほか、中国の出し物は二胡、琵琶、太極拳、変面とおなじみのものが並んだ。お馴染みでないのは、南京から合唱団が来たこと。合唱団といっても平均年齢65歳のおばちゃん軍団。おじちゃんもいた。何でも退職者で構成された合唱団。中国の退職年齢は早い。退職してから色々な趣味を始める人がいる。その種の合唱団。

 ロシアからも民族音楽と舞踏のグループ。日本で活動しているグループらしいが、コサックダンスを目の前で見たのは初めて。バラライカの生音も初めてだった。カラフルでなかなかよかった。

 そして初めの写真の少女たちは、東京朝鮮中高級学校の合唱部。とても美しい声の響きだった。舞踏部も参加して、美しい踊りを披露してくれた。この合唱部の歌の前に代表の女の子が、日本における差別を残念に思うという意思表示をはっきりした。高校無償化の対象からはずされたことにも言及している。しっかりした子だった。この子たちは日本で生まれて日本で育っている。おじいちゃん達の台が、戦争中の徴用工だったりして日本に連れてこられて、日本で終戦を迎えた。ここで多くを語ることもない。

 日本からの出し物は、沖縄の踊りと再生の大地合唱団。最後に出場者全員で集合写真。

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 前列手前が朝鮮中高級学校の舞踏部のみんな。その後ろがロシアの民族楽団や二胡奏者、琵琶奏者、右側後列が南京からのおばちゃん軍団「南京市民芸術団」というらしい。

 この時期に、これだけの文化交流会ができたことは、とてもよかった。台風が来るというので、終わって仲間と一杯というのをやらずに通勤帰りの人たちに交じって帰宅した。

 冒頭にもどるが、辺野古新基地はもう工事が進んでるのだから、どうにもならないと思っている人は、この本を読んでもらいたい。