天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

ただ今救出中

 日本から見て、地球の裏側のチリの落盤事故で地下深くに閉じ込められた人たちの救出作業が始まった。人が一人乗れるカプセルを通す縦穴を掘った上での救出だ。最先端の技術を駆使しての救出劇だ。
 地下に閉じ込められていた本人と家族は、大変喜んでいる。一人ずつ慎重に引き上げるので、33人を救出するには時間もかかる。この準備で70日もかかっているのだから、このことに対する費用はバカにならない。人の命と引き換えなので、費用がかかるなどと言っている場合ではないのだろう。しかし、実際には費用がかかるので、誰かが負担することになる。直接責任があるのは鉱山の会社であり、そこが費用負担しているはずだが、政府その他色々なところから支援も集まっていると思われる。
 このような事故は、昔は日本の炭鉱でも時々あった。中国では今でも炭鉱がたくさんあり、その設備は十分でないところが多いらしい。中国の事情を書いたものを見ていると、食い詰めた人が最後に行くところが設備の悪い炭鉱で、賃銀もピンはねされまくって僅か。設備の悪さから事故も多く、命の保証もない。実際、そのような状況で犠牲になっても広く報道されることが無ければ、誰にもわからない。世界に実態が知れれば色々な活動家がまたぞろ動き出す。そういうことを避けているのが現状だ。
 その点南アメリカの方は、事故も隠ぺいすることなく、オープンであったため、世界が注目する救出劇となった。中国の場合、中央の指導が有っても地方の権力者の世界で庶民を昔ながらの搾取をするということもある。しかし、情報をオープンにするだけで随分動きが変わり、救われることも多いはずだ。中国式に言えば「人民に奉仕する」目的のために、情報開示、即ち無用な情報統制をやめることをそろそろ考えてもいい時期ではあるまいか。