天天日記

中国好きのまっちゃんで、書いていたはてなダイアリーを引き継いでいます。

10K走のコース

 休日に走る10Kのジョギングコースは、山坂が多い。上り下りの繰り返しコースだ。なので、「坂の上の雲?」を見ながら、もう少し、もう少しで山を越えるう、などとジョグっていると、景色をゆっくり見ている余裕が無かった。しかし最近はスローペースなりにペースがつかめたので、若干周りを見ている。
 先週気づいたのは、法政大学の裏門付近に新しい小屋があり、板を張ったベランダの上で、親子3人が何かしている。3歳くらいの男の子が板切れをおもちゃに遊んでいる傍で、お父さんとお母さんが手仕事をしている。日当たりのいい所で、小屋も開け放してあるので、見るともなく、しかししっかり覗きながら、通り過ぎようとすると小屋の半分が土間で、板切れや大工道具が置いてあるのが見えた。ベランダに通じる奥の部屋も道具が置いてある。道路側に3脚の上に乗せた小さな黒板がある。何か書いてある。これは素通りできないとばかりに黒板に近づくと、「小さな手作り家具工房」と書かれていた。
 ムム、これは昔自分がやりたかったことだ。それをやっているのだな。自然派の家族で、夫婦の趣味が一致しないとこれはできない。設備も、身なりも贅沢なものではない。オープンしている日が週のうち、ウィークデーの4日だけというのはどういうことか。兼業であり、土日に働いてあとはここで趣味を兼ねたことをやっているのか、などと想像しながら通り過ぎる。
 そこからしばらく行くと、広い通りの沿いの右手に中華料理屋がある。メニューを書いた板が外に並べて下げてあるが、その色合いが黄色と赤。本格的な中国の庶民系飯店のように見える。そうだとしたら、さぞや美味かろう。一度行ってみたいものだといつも思っていた。そこへ今日の昼飯にやっと行くことができた。珍しいことに、私の提案に家内が乗ってきたのだ。食い物の話は乗りやすい。
 ともあれそこは期待を裏切らなかった。メニュー豊富、美味い、安いの三拍子。しかも服務員たちは皆本場の中国人。中国語なまりの日本語で注文をとり、厨房とのやりとりは中国語。テレビなどを点けてあるところも、中国内の飯店のようでいい。中の壁には、格闘技のポスターや赤い切り紙細工が貼ってあり、大き目の中華紐結びもぶら下がっている。嬉しくて、帰りがけについ中国語で話しかけてみたら、西安から来た人たちということが分かった。また来なくてはと思いつつ店を出た。
 そこから家までは、もうそれほど遠くない。ブックオフなどを通り過ぎ、大き目の坂を下り、最後の坂を上るとゴールだ。ゴールは自宅。要するに私のジョギングコースは家の周りを大きく10K分周ってくるだけのことだが、町の変化が見えて面白い。そういえば、昔、粗末な小屋で布教していた新手のキリスト教会が、今や教会らしい立派な建物になっており、先日はその前庭で餅つき大会をやっていた。隔世の感がある。
 いったい自分は何時までこのコースを走り続けるのだろうか。どこかの時点で中国を走るようになっている自分を想像する。そうなるだろうか。ともあれ今年は、また富士山登山競争に継続参加することを目指して、地元ジョグも継続だ。